第七章 歌姫
第3話 敵or味方
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長の二名がこの場に出席することが許されている。
士道は会長代理なので行かなければならないのだが、副会長を誰にするかということにまた折紙と十香が揉め事を起こした。
別に会長だけの出席でも構わないのだが、会長代理に加えてこういう場にあまり慣れていないということもあり、そして公平な結論を出すために、折紙と十香には悪いが上条を示した。
上条は一瞬困惑したようだが、何か思いついたような表情をすると快く了承してくれた。
士道「あと五分か……」
上条「そういや、昨日の精霊はどうなったんだ?佐天さんから聞いた話だと好感度が最悪だって」
士道「そうなんだよ。何でそうなったのか俺どころか琴里まであんまり分からないっていうし……」
上条「そりゃあ大変だな」
そうこうしている内に会議開始の時間が迫っていき、談笑していた生徒も静かになっていき、自分の学校名が書かれた席へと座る。
皆は二人だろうが、こちらは凜袮を含めて三人なのだ。これほど心強いことがあるだろうか。
シン、となり緊張感が走る中、上条だけは少し心に余裕を持てていた。
と。
『失礼しまぁす』
そんな一言が聞こえてから、ゆっくりと扉が開かれていく。
入ってきたのは濃紺のセーラー服に身を包んだ少女達の一団だった。
部屋にいた各校の生徒が一斉に顔を上げる。
そして大名行列を出迎える民衆のように、二列に並んで頭を垂れていく。
士道と上条が呆気に取られていると、その少女たちが作った道の真ん中を、一人の生徒が女帝のごとく悠然と歩いてきた。
長い髪をゆったりと一つに纏めた少女。銀色に輝く瞳。圧倒的な存在感。
士道「な……ッ!?」
その姿を見て、士道は息を詰まらせた。
確かに美しい少女ではあった。
だが。違う。そんなことではない。
「こんにちわー。皆さんよく来てくれましたねぇー」
その声を聞いて、確信した。
上条も何となく察したらしく、こう言ってきた。
上条「まさか……あの人が……?」
士道「あ、あぁ……昨日の……」
士道が困惑しつつも最後まで言えなかった。
そう。
その少女は。
美九「竜胴寺女学院、天央祭実行委員委員長、誘宵美九ですぅ」
昨日、士道と佐天が遭遇した精霊ーー〈ディーヴァ〉だった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
会議終了後、上条は折紙に呼ばれたのだった。
折紙は一つ、グシャグシャになった小さな紙切れを渡して、そして一言。
折紙「垣根帝督っていう人……知ってる?」
その人物は、
以前、恋査を倒すために共闘した学園都市Level5第2位
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