短編20「よくありそうな、ゲーマーの話」
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タのあの『名刺』だけだった。
「お分り頂けたでしょうか?人類は、地球外生命体と交戦中なのです」
男は言った。俺はその後、男が呼んだ別の人間に詳しい説明を受けた。その日だけで、人類の人口は半分になった。
俺は、本当の戦闘機に乗る事になった。最新鋭の、宇宙航空両用戦闘機。まさに、ゲームで使っていた機体だった。
それから、5年。俺は迎撃の為に、世界中を飛び回った。地球外生命体の攻撃に人類は、国境、人種、宗教の壁を超えつつあった。
そして、あの日から30年……
人類一丸となり、地球外生命体を木星まで退く事に成功した。
稀に、火星付近まで侵犯に来る時もあるが、迎撃出来るだけの力をつけていた。これまでに、幾多の人類が犠牲になっていった。人類は国境を超えて結束した。宇宙の脅威から、自分たちを守る為にと!
◇◇◇
冥王星軌道上。
鈍い銀色の球体が、宇宙の闇に浮かんでいた。その球体の中の司令室にて……
「司令、今回のミッションは、短時間でうまくいきましたな」
と、参謀が言った。
「ああ、地球人は自分の外に目標を設定してやると、結束する性質があったお陰だな!まあ、宇宙連合を作るには、まだまだかかるが、まずは……第一歩だな」
「そうですなあ、やっと宇宙侵略ゲームに参加できたのですが……まだまだ、我々は新興連合ですからねえ」
「これから地球を拠点に、新連合を作り、宿敵の帝国とぶつけ合わそうと思う。まあ、見ていたまえ、私の戦略を!」
そういって司令は、ゲル状の身体を揺さぶり……
笑ったのだった。
おしまい
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