TURN24
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たわけでもないのにこんな盛大なセレモニーをして……」
演説場の袖で若草会のクー・ロスチャとハンナ・ロックが話をしていた。
「COREに太刀打ち出来る敵はいない」
ハンナはそう呟いた。
「イーグル・ダグラスが訴えたガメリカ一極体制はCOREによって実現する。あの男、本当に優秀だったわね」
選挙中にイーグル・ダグラスはガメリカ一極体制を訴えていた。それがCOREで実現しようとしていたのだ。
「この演説はオープンチャンネルで全宇宙に発信している。大統領選挙がらみでCOREの正体を公にするしかなかったけど。手の内を明かしたからには最大限のアピールする。COREは無敵だと喧伝することで敵の戦意を削げる」
ハンナ・ロックは未来を思考していた。
「趣旨は分かるよ……ところでキャロルは?」
今のところキャロル・キリングは統合軍司令官であったが、この軍事式典にはいなかった。
「あの子はCOREが嫌いみたいなの。関連するイベントは出たくないのよ」
「COREの恩恵を一番受けるのはキリング財閥のはずなのに……」
「個人的な嗜好の問題じゃないの」
クーの言葉にハンナはそう言った。
「私……キャロルが最近、若草会で浮いているのが気になってて。落ち込んでいるんじゃないかな? こんな時こそ支えてあげたい」
「クーは優しいのね」
ハンナはクーを抱いて頬を撫でた。
そして異変が起きた。
突然、演説場のスピーカーからハウリングが起きた。
「何だッ!! これはたまらん。スピーカーを止めろッ!!」
ルーズ大統領が叫んでいる。
するとハウリングは収まり、音楽が聞こえてきた。
『happybirthday♪』
軍事式典の場には相応しくないメロディが流れ出す。
「何だこれ……僕のIDを受け付けない? 誰だ書き換えたのはッ!!」
そんな時に壇上に一体のCOREが上がる。直ぐに大統領の護衛が駆けつけた。
「ナンバー4101ッ!! お前の警備エリアは此処じゃないぞッ!!」
「オレハ4101ジャナイ」
「何? お前の認識番号だッ!!」
「オレハ……俺は『人間だ』ッ!!」
COREは護衛の首を掴み、持ち上げた。
「な、何をッ!? 放せ……」
「happybirthday」
バキィッ!! と首の骨が折れた。護衛の四肢は力なく垂れ下がる。
「し……死ん」
『ウワアァァァァァァーーーッ!!!』
スピーカーを通してルーズ大統領が叫ぶ声がパニックの引き金となった。
「そ、そんな馬鹿な……」
「よぅマイク・マンハッタン。『懺悔の言葉はないかい』」
「ッ!? お前は
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