告げられるは詳細
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ける。
否、会長のツインテールに、と言った方がいいかもしれない。真面目に他者を見ているのは、この時点で室内六人のうち三人、半々に分かれていた。
……と、何やら機械を操作していたトゥアールの動きが止まった。
「アレッ……?」
「どうしたの? トゥアールちゃん」
「お、おかしいですねぇ……? 此処に登録しておいた分の台詞アーカイブが段々と―――ってのおおおっ!?」
「うおっ!? ほ、本当にどうした!?」
何やら珍妙な叫び声を上げたトゥアールに、話どころでは無くなってしまい一旦切り上げ、全員が腰を上げてパソコンにも似た機械を覗きこむ。
何やら撮り溜められている画像やら、録音済みを示す♪マークが、それこそ凄い勢いで消えて行っている。
どうもコレが原因らしく、トゥアールはヘッドバンギングまでし始めた。
「や、やめてくださあああぁぁぁい!? 苦心して抜き出し編集した総二様のエロボイスが! 先に取ることのできた慧理那さんの声が! 幼女の純真無垢な神動画がアアアアッ!!」
……まあ、大事なモノは人それぞれだし、別段重要なモノが入っている訳ではなかろうとは、ここにいる全員(トゥアール除く)察しがついていた。
なので、未春こそ表情が分かり辛いものの、パソコン―――みたいな何か―――の前は、何処となく白けた顔のオンパレードとなった。
全てとはいかなかったものの三分の二近く消えていしまい、orz と銀髪を垂らして落ち込むトゥアールに、何か話さねばと思った総二が口を開く。
「な、なぁトゥアール。何でデータが消えたんだ? は、ハッキングでもされたのか?」
「ぐしゅん……この機材は……属性力で動いています……ひっく……それを吸い取られた挙句……ずずぅっ……そこを媒介としてデータを揺さぶられ……文字通りの力技で……ぐすっ……データを何も残さず消されたのです……根こそぎなので修復も無理です……ひぅぅ」
「そ、そうなのか……」
電気で動かせばよかったぁ……とこの上なく落ち込むトゥアールを見ている総二に、同情心がこれでもかと湧きでてくるが、データが消える前に騒いでいた台詞を思い出すとそれも沈静化してしまった。
以前、トゥアールのおっぱい、などと不意に発言してしまい、それを記録されずっと痛い目を見ている総二からすれば、これ以上恥辱を生む言葉を増やさせてなるものかと、そう思ってうのが当たり前である。
よって総二の中には、それでも何処となく湧いてくる、遣る瀬無い思いだけが残っていた。
トゥアールを荷物の様に愛香は運んで行き、奥の部屋に置いておいた後、咳払い一つして総二は話を再開させた。
「ゴメン会長。折角あんなに応援してくれていた
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