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リュカ伝の外伝
男の甲斐性A
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いのに……違うと言っても信じない。……って事は」
娘を2人も持つ父親に対し、ムカつく口調で馬鹿にするリュカは……面白い。

「それによく見ろ、お前の娘2人を!」
「ふ、2人が如何したというのだ!?」
フローラさんとデボラが何だって言うのかしら?

「このハゲの成分が1ミクロンでも混入されてたら、こんな美女になるわけないだろ。お前子作り知らないから、奥さんが他所で頑張ったんだよ(笑)」
「ふざけた事ぬかすなぁぁぁぁ!!!」

今のはリュカが悪い。
ルドマンさんを馬鹿にするだけなら兎も角、奥さんまでも巻き込んじゃ拙いわよ。
禿げ上がった頭頂部から湯気が出てるじゃない……

「ふざけた事をぬかしてるのはお前の方だろ。僕もデボラもヤってないって言ってるのに、それを信じようとしない。だから僕もお前の全てを疑ったまでだ。どうだ疑われる気分は?」
「むぅ……うむ……」

ルドマンさんが大人しくなったわ。
リュカの言う正論っぽい事に惑わされてるのかしら?
まぁあの状況じゃ話も出来ないし、これはこれで良いのかしらねぇ……

「で、では……本当にお前じゃないのだなリュカ?」
「オメーしつけーなぁ。ヤってたら“ヤった”って自慢してるよ……真っ先にお前に自慢してるよ」
しそう……本当に自慢をしそうだわ。

「で、では誰なんだ一体?」
「知るかよそんなこと」
「もう。誰でも良いでしょ!」

「良くないわい! ワシの孫の父親だぞ」
そうでしょうねぇ……良くはないわよねぇ。
でもデボラも言いたくないみたいだし……本当にリュカじゃないの?

「なぁルドマン。今重要なのはそんな事(父親)じゃないだろ! 今重要なのは、これから新たな命が誕生するって事だよ。そしてその子を立派に育てなければならないって事だよ」
頑なに父親の事を言いたがらないので、再度リュカの事を疑い視線を向けたが、一瞬何かを納得した様な表情をし、そしてデボラの援護に回り出した。

「良いかいルドマン。もしデボラの事も、これから生まれる子の事も大切じゃないと思ってるのなら、何時までも子の親の事を詮索すればいいさ。でもね、そんな状態で出産するデボラに……そんな環境で生まれる子供に、良い影響があると思ってるのかい? 出産でナーバスになるデボラに『ふしだらな女め!』と常に気配を漂わせ、生まれた子供の多感な時期に『誰の子だ貴様は!?』と感じさせ……それがより良い家庭環境だと言えるのかい?」

「あ、いや……それは……」
リュカの台詞に口籠もるルドマンさん。
しかし何か怪しい……デボラとは肉体関係は無いと言いきったから、その事は信用して良いのだろうけど、何かを隠そうとしている。何だ……?

「し、しかしだなリュカ……責任が如何のとか言う気は無いが、生まれて
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