暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
20話
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度なら眠りながらでも時間停止を維持できるようになれ」

「はいっ」

 休憩しながらの時間停止の維持は出来るようになっている。実際、コツを掴めば維持も容易いのだ。

「四季は凄いね」

「凄くないさ、まだまだ弱いよ、オレは」

 だからこそ、今回の堕天使達に詩乃が二度も襲われてしまった。と、言う言葉を飲み込む。
 離れていたから仕方ない、そんな言葉で自分を許したくないと言うのが四季の気持ちだ。彼女が一度とは言え堕天使に襲われたのだから……一誠を襲った堕天使の存在も知っていたのだから、それで油断してしまったのは、完全に四季のミスだ。

(オレは迷わない……詩乃を守る為に)

 ゆっくりと握る手には神器モードのクロック。少しずつ時計に刻まれている時間は0に近付いている。

「先ずは基礎的な力を常に扱えるようになれ、でなきゃ禁手(その上)やアウトレイジクリスタルの力、そして……キングやテスタの最大の力は……夢ですらない」

「「テスタ?」」

 キングの前のアウトレイジクリスタルの所持者と聞いているが、『テスタ』と言う名を話す時の仲間達の顔は常に嬉しそうな表情をしている。

「ああ、奴はオレ達アウトレイジの“誇り”だ」

 そう言うと微かにブルースが笑みを浮かべ、

「ま、あいつの事は、テメェがせめて禁手(バランス・ブレイク)まで至れたら改めて話してやろう」

「禁手ね……」

 神器の持つ『本来の姿』と言う可能性があると、アリスが言っていた事を思い出す。通常発現している神器は扱い易い制限が掛けられた姿であり、制限を外した姿こそが本来の神器の姿である、と。
 また、亜種が存在しているのは制限状態で所持者の能力などを集め、その情報を元に所持者に本来の形を最も適した形へと改良(カスタマイズ)させた物が、禁手の亜種の可能性がある。との事だ。

「有るのかな……こいつに」

 だが、四季の所有しているアウトレイジの書はクリーチャー世界由来の神器。故に書の姿が最初から本来の物と思っている。

「分からない。でも、私達のにもあると思うわよ」

「え?」

 隣に座っている詩乃の言葉に思わず聞き返してしまう。

「開放されたがってる、ナニカが居るのが私には分かるから」

 己の内に封じられたドラグハート・ウェポン達へと思いを向ける詩乃。そんな彼女の手に微かに触れた瞬間、

「っ!?」

 四季の中に一つの映像が浮かぶ。……ドラゴンを思わせる巨大な城塞……そして、強大な力を持ったドラゴン達の姿と、それと共に戦う戦士達の姿が。

「……ガイ……ギンガ……?」

 まるで四季に何かを語りかけてくる様に佇む青いドラゴン。自然と零れたその名が、そのドラゴンの物だと……何故かそ
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