20話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
度なら眠りながらでも時間停止を維持できるようになれ」
「はいっ」
休憩しながらの時間停止の維持は出来るようになっている。実際、コツを掴めば維持も容易いのだ。
「四季は凄いね」
「凄くないさ、まだまだ弱いよ、オレは」
だからこそ、今回の堕天使達に詩乃が二度も襲われてしまった。と、言う言葉を飲み込む。
離れていたから仕方ない、そんな言葉で自分を許したくないと言うのが四季の気持ちだ。彼女が一度とは言え堕天使に襲われたのだから……一誠を襲った堕天使の存在も知っていたのだから、それで油断してしまったのは、完全に四季のミスだ。
(オレは迷わない……詩乃を守る為に)
ゆっくりと握る手には神器モードのクロック。少しずつ時計に刻まれている時間は0に近付いている。
「先ずは基礎的な力を常に扱えるようになれ、でなきゃ禁手やアウトレイジクリスタルの力、そして……キングやテスタの最大の力は……夢ですらない」
「「テスタ?」」
キングの前のアウトレイジクリスタルの所持者と聞いているが、『テスタ』と言う名を話す時の仲間達の顔は常に嬉しそうな表情をしている。
「ああ、奴はオレ達アウトレイジの“誇り”だ」
そう言うと微かにブルースが笑みを浮かべ、
「ま、あいつの事は、テメェがせめて禁手まで至れたら改めて話してやろう」
「禁手ね……」
神器の持つ『本来の姿』と言う可能性があると、アリスが言っていた事を思い出す。通常発現している神器は扱い易い制限が掛けられた姿であり、制限を外した姿こそが本来の神器の姿である、と。
また、亜種が存在しているのは制限状態で所持者の能力などを集め、その情報を元に所持者に本来の形を最も適した形へと改良させた物が、禁手の亜種の可能性がある。との事だ。
「有るのかな……こいつに」
だが、四季の所有しているアウトレイジの書はクリーチャー世界由来の神器。故に書の姿が最初から本来の物と思っている。
「分からない。でも、私達のにもあると思うわよ」
「え?」
隣に座っている詩乃の言葉に思わず聞き返してしまう。
「開放されたがってる、ナニカが居るのが私には分かるから」
己の内に封じられたドラグハート・ウェポン達へと思いを向ける詩乃。そんな彼女の手に微かに触れた瞬間、
「っ!?」
四季の中に一つの映像が浮かぶ。……ドラゴンを思わせる巨大な城塞……そして、強大な力を持ったドラゴン達の姿と、それと共に戦う戦士達の姿が。
「……ガイ……ギンガ……?」
まるで四季に何かを語りかけてくる様に佇む青いドラゴン。自然と零れたその名が、そのドラゴンの物だと……何故かそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ