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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第13話:新体制の幕開け−1
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ことになる。
 君らにはこれまで以上に苦労をかけることになるかもしれないが、よろしく頼む」
 
ゲオルグはさして長くもない訓示を締めくくって、辞令の伝達にうつった。
チンク以下の昇進者たちとエリーゼやティアナ以下の異動者たちひとりひとりに
辞令を手渡してから、ゲオルグは壇を降りて元の場所に立った。

それを確認したフォッケは自分の手の中にあるマイクに向かって
異動してきた新任部隊員たちを紹介し始めた。

最初にティアナ。
次にエリーゼ。
2人が順番に演壇に登って短い挨拶をしたあと、フォッケの言に従って
異動してきた下士官以下の部隊員たちが前に出て並ぶ。
そしてフォッケが一人一人の名を呼んでいくのに合わせて
彼らが一言ずつ挨拶の言葉を発していった。

「では、これで集会を終わります。解散」

最後にフォッケが閉会の辞を述べて15分ほどに及んだ集会は終了した。
部隊員たちがわらわらと仕事に戻っていくなか、演壇に向かって左側に
ずらっと並んでいた士官たちは全員が同じ方向に向かって歩き出した。
だが、一番演壇に近いところに立っていたゲオルグだけは彼らとは
逆方向に歩き出し、指揮所スタッフに囲まれつつあったフォッケに
近寄っていった。

「フォッケ。このあと・・・」

「はい、わかっています。 後片付けの指示を出したらすぐ行きます」

フォッケはゲオルグが言いかけた言葉を遮るように応えると、
指揮所スタッフたちの輪の中に戻って、集会の後片付けの指示を出しはじめた。
その背中を見て満足げに微笑むと、ゲオルグは士官たちの列に向かって
駈けていった。

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