第一幕その八
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「だからね」
「それでなのね」
「うん、僕はいつもベッツイと一緒だよ」
ハンクはにこりと笑ってベッツイに言うのでした。
「それじゃあいいかな」
「うん、わかったわ」
笑顔で、でした。ベッツイはハンクに応えました。
「それじゃあ宜しくね」
「うん、この旅もね」
「一緒に行きましょう、ハンクがいれば安心出来るわ」
「そうだよね、僕もベッツイが一緒だとね」
「安心出来るのね」
「ベッツイが心配だし」
そして、というのだ。
「それに旅は人が多い方が楽しいじゃない」
「そのこともあるからなのね」
「提案したんだ」
一緒に旅をしようとです。
「僕の背中に乗って旅をしようね」
「そうさせてもらうわ」
「何か面白いことがあるの?」
ベッツイとハンクのお話がまとまったところで、でした。お部屋にガラスの猫が入って来ました。頭と胸にある宝石が今も動いています。
「随分楽しそうにお話してるけれど」
「ええ、これからベッツイがウーガブーの国に行くことになったの」
ドロシーがガラスの猫にお話します。
「黄金の林檎で作ったジャムを貰いにね」
「ヘンリーおじさんとエムおばさんの結婚記念日への贈りものね」
猫はこのことをすぐに察して言いました。
「その為になのね」
「あら、わかったのね」
「私の脳は特別なのよ」
猫はその赤い、ガラスの身体から見えている脳を皆に誇らしげに見せながら言うのでした。
「だからね」
「わかったっていうのね」
「そうよ、かかしさん程じゃないけれど」
流石にです、オズの国一の賢者程ではないといのです。この猫ですらそこまでは言いません。
「私だって頭がいいのよ」
「その頭が動いてくれてね」
「その通りよ、だからわかったのよ」
「それでだけれど」
「ええ、ウーガブーの国ね」
猫もこの国のことを言うのでした。
「エメラルドの都からあの国に行くとなると大変よ」
「そうよね、遠いし」
「その間に色々な場所や人がいるわよ」
「ギリキンの国はまだそうなのよね」
「そう、そこにベッツイとよね」
猫はここでベッツイを見ました、そして。
ハンクも見てです、こうも言いました。
「ハンクも言うのね」
「うん、僕も行くよ」
おの通りだとです、ハンクは猫の問いに笑顔で答えました。
「ベッツイと一緒にね」
「そうなのね、あそこまで行くとなると」
それならとです、猫はその目をくるくると動かしてそのうえでこうしたことも言いました。
「面白そうね、私も行こうかしら」
「貴女も冒険の旅に来てくれるの」
「面白そうだからね」
だからとです、猫はベッツイに答えました。
「一緒に行ってあげるわ」
「そう、それじゃあ一緒に行きましょう」
「これで一人と二匹ね。ただ
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