第一幕その七
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「そうするわ」
「ウーガブーの国から贈ってもらった」
「そうするわ、ただね」
「ええ、ただよ」
「黄金の林檎は稀少なもので」
このオズの国でもです。
「ウーガブーの国にはあるけれど」
「逆に言うと確かにあるのはね」
「ええ、あの国だけよ」
そうだというのです。
「そしてあの国にね」
「確かなジャム職人の人がいるのよね」
「そうなの、だからもう一度お願いしようかしら」
「ウーガブーのアン女王に」
「そうしようかしら」
「そうね、黄金の林檎のジャムを贈りものにするのならね」
それならとです、ドロシーもベッツイにお話します。
「それがいいわ」
「そうよね、じゃあお手紙を書いてね」
「アン女王に送ってそうして」
「また作ってくれる様お願いするわ」
「そういうことでね」
「さて、これでお話は終わりね」
あっさりと言ったベッツイでした。
「これでね」
「ええ、何か今回は無事に済んだわね」
「いつもこうしたお話になるとね」
「冒険になるからね」
オズの国、特にドロシーと彼女の周りではそうです。
「それが残念ね」
「やっぱりドロシーは冒険がしたいのね」
「ええ、少しね」
実際にそうだと答えるドロシーでした。
「式典が終わるまでは宮殿から離れられないけれど」
「今は仕方ないわね」
「身体を動かしたくなったらスポーツをしようかしら」
「クリケットでもどう?」
ベッツイは笑ってこのスポーツを勧めるのでした。
「これは」
「あっ、いいわね」
「ドロシークリケット好きだしね」
「ええ、野球やバスケットボールが一番好きだけれど」
流石はアメリカの女の子です、ドロシーはスポーツも大好きなのです。
「最近はね」
「クリケットもよね」
「好きになってきたわ」
「だからね」
それで、というのです。
「身体を動かしたくなったらするといいわ」
「そうするわね」
「身体を動かさないとね」
「そう、オズの国でもね」
決して死ぬことのないこの国でもです。
「健康であるべきだから」
「それに汗を流すと気持ちいいから」
「いいのよね、じゃあね」
式典が終わるまではというのです。
「身体を動かしたくなったらそうするわ」
「そういうことでね」
「じゃあベッツイは」
「ええ、私はね」
ベッツイはドロシーの問いに笑顔で答えました。
「ウーガブーの国に行こうかしら」
「貴女自身で行くのね」
「そうしようかしら」
「さっきお手紙か何か送ってって言わなかった?」
「ううん、最初はそう考えていたけれどね」
「考えが変わったのね」
「そう、冒険をしたくなったわ」
ドロシーが普段している様にというのです。
「だから行って来るわ」
「じゃあ僕もね」
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