二十四 終幕
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腕の痛みよりも焦りの色のほうが濃かった。それはやはり狐面――月代が現れたことに対してであろう。
任務達成率100%の死神・禁忌とされた狐面を唯一許された者・里最強の火影を遙かに凌駕する幻の存在・ビンゴブックにすら載らぬ伝説の暗部…様々な噂が飛び交うその本人が、今、目の前にいるのだ。
その場にいる者達の顔触れを一通り見た月代が再び大蛇丸を見遣る。途端、大蛇丸は己の心臓を鷲掴みされたような感覚をその身に受けた。
異変を察して大蛇丸の許に向かってくるカブトを視界の端に捉えながら、月代は静かに言葉を紡ぐ。
「お前の野望は…ここで潰える」
面の奥にて垣間見える青い双眸。冷やかに細められたその鋭い瞳から大蛇丸は目が離せない。
身を竦ませる彼はまるで月に見込まれた蛇。猿に牙をもがれた蛇は、月下にて喘ぐしか術は無い。
大蛇丸の行く末は月代が現れた時点で、とうに終わりを告げていたのだった。
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