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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
黒守黎慈とフェンサー(3) ─譲れないモノ─
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としても、俺には止められないし可能なら協力もする。
フェンサーが真っ当な人生を歩めたとは思わないし、死んで英霊になった後でさえ叶えたい願いなら、俺なんかには想像も出来ないほど切実な内容のはずだ。
「さっきも言ったけれど、私は貴方が好きよ。だけどこの願いだけは譲れない。邪魔をするなら全ての障害は排除する気でいるけど、ね」
「その願いの内容は……聞いてもいいのか」
「無理ね。話してどうなることでもないし、きっと理解も出来ない。だから私が願いを叶えるその瞬間に、貴方が納得出来なければ──────」
一番聞きたくない言葉を、フェンサーは。
全ての障害を排除すると言った彼女は。
「──────その令呪を以て、私を殺して」
障害
(
オレ
)
を排除するのではなく、自分自身を消して欲しいと言ったのだ。
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