第40話再構成
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貧救院に雪崩れ込んだガリア民やゲルマニア民が、独自に相互扶助組織を作った。
主な目的は、自警と相互援助だが後にトリステインと周辺国の闇社会を二つに分けるマクシミリアン連合とルドルフ同盟が誕生した。
一方で、茶と紙の生産が軌道に乗るとワイアットはロバ・アル・カリイエとの交易から薔薇園を作りあげていた。
薔薇から科学的に香水を作ると魔法よりも低コストの為に飛ぶように売れると踏み、産業研究機関に渡した。
ワイアットは香水市場の下地を作る為に、自分達夫婦が二人から香水を使い、暇な貴族や巨大な商会の商人達を集めて次々に香水を広めていった。
トリステインでは、商人や金持ちになった者から薔薇の香水を着けていた。
そして、門閥や派閥と商会ごとに香りを少しずつ変えて所属を分かりやすくしていった。
香水愛用者は、すぐに金持ちと分かるために貧困層に強盗されるようになり、それによりトリステインでは魔法が使えない階級の金持ち等や用心棒は、ステッキによる棒術と仕込み杖が、瞬く間に広がっていった。
元々、戦争や警備などに駆り出されたり、村ごとに自衛の為に訓練を受けた村人や徴兵制を受けた兵士などで棒術や投石術はお手の物だった。
町や村の駐屯所等で自警の為により、訓練していた者も多く彼らが集い自警団が各地に結成され、地域が安定したのと同時に地盤が安定した。
不正蓄財をしていた役人や担当官、関係者の中で摘発しても波風が立たないものを不正蓄財の罪でチェルノボーグ行きが決定され、ギルド解体の折に権益を握ったままだった者の何人かが逃げた。
それにより、一旦流通が混乱と落ち込んだ後に、需要と供給の関係により馬や鉄、木材などの流通が活発化したのとトリステイン政府に大蔵省と運輸省、教育省が創設されたが、予算不足のため主要計画以外の開発計画と技術開発を一時凍結させた。
直轄地が大きくなったので国内の領地を区画整理し、新たに地方、州、市、町、村に区画を分けて市以上の規模の行政区画にはワイアット派貴族を置き、補佐官にワイアット反対派とリッシュモンの部下を入れた。
沿岸部では、海の怪物と戦いつつ開墾や開発で出た土を馬車で沿岸部に運び、昔ながらな風車を使い干拓をしていた。
貴族はと言うとあいも変わらず次男三男は王立騎士団に入り、何だかんだで貴族は元領地の運営を任され名目上の直轄領運営をしたり、議会で可決された貸し土地法により市民に法定で示された貸し土地代を回収したり、都市部になった貴族は国立の集合住宅を真似たものを作ったり、特産品を開発してみたりと資本家として動いていたのだった。
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