番外24話『大丈夫』
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黄金都市シャンディア。
それは青海から空島へと打ち上げられてしまった都市の名で、麦わら一味が目的とする黄金が存在する場所の名前。
今や都市というよりも遺跡と表現する方が正確な姿となっているその地は容易に発見できる場所にはなく、探し当てることにはそれ相応の知識がなければ莫大な根気や時間が必要とされるはずなのだが、サバイバルが始まって3時間が経過するまで残り数分といったところ。
たかだかそれだけの時間しかたっていないというのに、そこには既に6人の戦士が足を下ろしていた。
とはいえ自力でそこまでたどり着いた人間は2人。
考古学者でそれ相応の知識を備えていたロビンと、相応の知識はなくとも神として君臨し、時間と労働力ならば余すほどに持っていた神エネル。
残り4人、ゾロ、ナミ、空の騎士ガンフォール、シャンディアのワイパーという面子の彼らはほとんどエネルによってここに招待されたようなものだ。
エネルに立ち向かうように対峙しているのはゾロ、ロビン、ガンフォール、ワイパーの4人。ナミは気絶しているチョッパーを抱えて壁に隠れているという状況だが、4人に狙われているというのにあくまでも余裕の態度でいるエネルに対して、ガンフォールの怒声が遺跡に反響した。
「国を消す気か!」
「それが自然」
「思いあがるなエネル! 神などという名はこの国の長の称号に過ぎんのだぞ!」
エネルの目的は還幸。
空島という国を消滅させること。
エネルの目的を聞かされて反発を強める元神ガンフォールに対して、エネルはどうでもいいことだといわんばかりの態度で、さも今思い出したかのように言う。
「お前の部下650名……今朝丁度私の頼んだ仕事を終えてくれたよ……この島の中でな。そしてさっき言った筈だが、今この島に立っているのはここにいる6人のみだ」
言葉の真意。
ガンフォールを慕っていた650人の現在。
それに気づいたガンフォールの体から自然と体の力が抜ける。
槍を構えていたはずの体が、なんの外的刺激を受けていないはずなのに軽く崩れた。
「……エンジェル島に家族のおる者たちだぞ」
「そうだな、早く家族も葬ってやらねば」
ほぼ呆然と漏れた彼の言葉に対してエネルは笑って答え、その言葉でガンフォールの臨界点を超えた。
「貴様、悪魔かぁ!」
茫然としていた状態から一転。怒りのままに言葉と気合をもって、槍をエネルへと突き出す。
明確な殺意をもって突き出された槍は、だが残念ながら空を切った。残念なことにマントラの力もなく、身体能力すらも及ばないガンフォールでは彼には決して届かない。寸前のところで、けれど余裕をもって避けてみせたエネルは、至近距離から隙だらけの老体へと放つ。
「2千万Vヴァーリー
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