男の甲斐性@
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使者の方も周囲も、半分以上冗談である事は解ってるのだけど、それでも顔が引き攣ってしまう事を言う一国の王がここに居る。
「その……あの……私も内容を聞かされては居りません。ですが我が主のルドマンが、陛下にご足労願えと言っております。どうか何卒よしなに……」
顔を引き攣らせ大量の脂汗をかきながらも、主人からの言付けを言い切る使者。プロね……
「ちっ、めんどくせーな……んだよ、あのハゲ!?」
一国の王たるリュカ陛下は、視線を下に移すと大きな声でぼやき、この場に居ない特定の人物へ暴言を吐いた。
「リュカ……そんな事言わないで、ルドマンさんに会いに行きましょ。ルディー君(お二人のお子さん)にも会いたいし、私にも3人目が出来た事を直接知らせたいから……ね」
「……ビアンカがそう言うのなら」
ぼやく夫の肩に手を置き、私の正直な気持ちを伝えると、その手を握り爽やかな笑顔で承諾するリュカ。
あぁ……この笑顔は麻薬よ。この場で押し倒したくなってしまうわ。
「じゃぁ家族みんなでお出かけにしよう。……つー訳でちょっと待っててね。息子と娘が学校から帰ってくるのを」
「え、今すぐに行くつもりなの!?」
「え、今すぐじゃダメ? ヤなことは早めに終わらせたいんだけど……」
私も使者も口にこそ出して言わないでいるけど、ルドマンさんの用事というのは100%面倒事だと理解している。
だからこそ十分な備えをしてから出かけるのが当然だと思うのがけど……
ビアンカSIDE END
(サラボナ)
ティミーSIDE
学校から帰るとお母さんが出迎えてくれ、そして突然『さぁみんなで出かけましょう』と言ってきた。
僕もポピーも吃驚で言葉を失ってしまったけど、先に立ち直ったポピーが『わぁ楽しみ。家族みんなで小旅行かしら?』と大賛成。
最近妹に付いていけなくなっている気がする。
詳しく訳を聞くと、サラボナのルドマンさんがお父さんの事を呼び出したらしく、その要請に応える為に出向くついでに、家族でお祖父ちゃんの家に行き温泉に浸かろうって事らしい。
お祖父ちゃんの家に遊びに行く事に異論は無いけど、そんな遊び半分で良いのかな?
こんな事言うのは失礼かもしれないけど、ルドマンさんはきっと面倒な事をお父さんに押し付けるつもりだと思うから、結構な時間を要すると推測します。
まぁ僕達が家族総出で出向けば、大抵の事は素早く片づくと思ったのかもしれないな……
そう思ったので、僕も天空の剣を準備しみんなの下に合流したんだけど……
『ティミー……その剣は置いていきなさい』ってお父さんに言われました。
良いのかな? まぁお父さんが居れば大抵の事は片付くし、僕の力なんて必要じゃ無いだろうけど……
そんな事を考えてたらお
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