男の甲斐性@
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(グランバニア城)
ビアンカSIDE
この世を我が物にしようとしたミルドラースを倒し、世界に平和を迎えて数ヶ月……
一国の王たる我が夫も、その職務を全うすべく日々政務に明け暮れ……てはなく、妻である私とイチャラブすること暫し!
そのお陰か3人目を宿す事が出来、息子も娘も喜んでくれた。
2人には10年という年月を行方不明という形で寂しい思いをさせてしまったので、このお腹の中に居る3人目の子には、そんな事の無い様に自らの手で子育てをしようと思う。
ただ……王宮で暮らす事になってる為、気を抜くと周囲の者が子育てを手伝って(と言うより代行)しまうので、我が子の為に……そして自分の為にも努力を怠ってはならない。
大体王妃なんてのは分不相応なのよ。
とは言え王妃である以上、夫たる国王陛下の顔に泥を塗る訳にもいかず、政務に協力できる事は最大限協力するつもりです。
今もそう……国王の執務室では、サラボナからの使者が訪れており、国王たるリュカに恭しく挨拶をしている。
「先日の出産祝い品。フローラ様もアンディー様も大変喜んでおりました。変わって御礼申し上げます。ありがとうございました」
そうなのだ……フローラさんとアンディーさん夫婦に、先日待望の男の子が生まれたのだ。
私とリュカの結婚騒動の時も色々とお世話(?)になったし、友人として祝い品を贈らせてもらいました。
小国たるグランバニアよりも金持ちなルドマンさんに、何を贈れば良いのか正直迷ったのだけど、リュカの『金では買えない物を贈ろうよ……金なんて無いから(笑)』との一言で、可愛くスライムを刺繍したベビー服を贈りました。
リュカなんかは木材を器用に加工して、可愛い木馬を造りプレゼント。
『今は未だ早いけど、子供なんて成長が早いから』と言い、『本音を言えば、男の子へのプレゼントって思い付かないんだよね』と笑いながらお二人に渡してました。
そんな訳で、世界有数の大商人とのパイプは健在です。
力の弱い国家にとって、あれほどの大商人とのパイプは重要で、この関係を壊してはならないとシロウトの私にも理解できます。
でもリュカは……
『あんなハゲと仲良くするのは不本意だ』と言って、普段と変わらない態度でルドマンさんとも接してます。
そんな二人の遣り取りを見て、オジロンが胃を押さえてるのが……笑える。
「と、ところで陛下。実はお願いしたき議があるのですが……」
サラボナとの良い関係に思いを馳せてると、使者の方が言いづらそうに何かを言ってくる。
リュカに対して言いづらそうにするって事は、何らかの面倒事を押し付けようとしてるのかしら?
「面倒事だったら却下! 帰ってあのハゲに伝えろ……“お前の思い通りになるか馬鹿”とね(笑)」
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