第十六話。魔女の代償……
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うのは幻想だ。
全部の『どうして』を聞き出すのは、考えるという事を放置したのと同じだ。
全部の『どうして』を聞き出すのは友人を……人の心を考えない、大切にしないヤツがやる事だ。
俺は……彼女の『どうして』を考えたい。
「謝った、っていう事は申し訳ないって事で……」
彼女が俺に罪悪感を持っている、という事だ。
そして、思い当たるのはそれより少し前の会話。
俺が『神隠し』の夢を『二度』まで見てるという会話。
音央は……彼女は、俺が『8番目のセカイ』で『妖精の神隠し』を知る前に、既にその内容を知っていた。
「何故知っているのか……」
その噂をどこからか聞いている、というのが一番よくあるパターンだが。
それでは謝る理由にならない。
知っていたのに教えなくてごめんね、という感じでななかった、からな。
むしろ、自分が何か悪い事をしているから、そんな表情だった。
って、まてよ。
______『自分』が?
「まさか」
よく考えろ、遠山金次。
音央が見ていた夢とはどんなものだった?
音央が言っていた、あの時の言葉を思い出す。そう、確か……。
『そういや、あたしも最近変な夢を見るのよね』
出だしはこんな感じだったはずだ。
『ハッキリ覚えているわけじゃないんだけど。あたしが、誰かと知らない部屋にいるの』
『たまに見る夢なんだけど、一緒にいる人はちょくちょく入れ替わっていく感じ』
『なんでか知らないけど、悲しい気分になる夢でね』
『あたしは、その人とずっと一緒にいたいのに、必ず『別れ』があるの』
『ずっと一緒にいちゃいけない、みたいな。それで、お別れするとぎゅううっと胸が苦しくなって目が覚めるの。起きたら泣いてる事もあったりして』
______必ず別れがある、不思議な夢。
その夢に、もし『俺』が出ていたとしたら?
「音央、アイツ、まさか……」
俺はガバッとベッドから身を起き上がらせた。
もし、アイツの見ている夢と、俺が見ている夢が『同じ』夢だったとしたら?
あの夢の少女が……音央?
コンコン。
「うおっ??」
「ん……どうかしましたか兄さん?」
「お兄ちゃん、大丈夫?」
部屋のノックにビックリして声を上げると、ドアの向こう側から理亜と金女の声が聞こえてきた。
「ああ、いや……寝ぼけていただけだ」
「そうですか? ともあれ兄さんお風呂上がりましたよ」
「そうだよ、早く入らないとダメだよ?妹の汗が溜まった妹風呂だから早く入ってね、お兄ちゃん」
「「って、妹風呂ってなんだよ??(ですか?)」」
ハモって同時に金女に突っ込みをいれた俺と理亜。
「妹の体
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