第一幕その三
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「いつも誰かが一緒にいてくれて助けてくれてきているから」
「だからですか」
「ドロシーさんの旅は、ですか」
「ドロシーさんの功績じゃない」
「そう仰るんですね」
「そうよ、むしろピンチを招くのが私でね」
ドロシーが何をしていなくてもです。
「皆が助けてくれているの」
「それでドロリーさんの功績じゃない」
「そう言われるんですね」
「そう、私は何もしていないの」
やっぱりこう言うドロシーでした。
「だって何も出来ないから」
「けれどその好奇心と前向きさが」
ナターシャがそのドロシーに言います。
「そのピンチを解決させてもきていますよ」
「そうかしら」
「はい、ドロシーさんだからこそ」
「物事が解決したこともあるのね」
「私はそう思いますけれど」
「だといいけれどね。ただ私はね」
また言うドロシーでした。
「功績って言ってもらっても」
「その功績はですか」
「功績とは思っていないわ」
そうだというのです。
「全くね」
「そうなんですね」
「ええ、これまでお話した理由でね」
そう考えているからというのです。
「私はただ冒険をしているだけよ」
「それじゃあこれからもですね」
「そうよ、またね」
時間があればというのです。
「私冒険に出るから」
「何かドロシーさんと一緒にいますと」
恵里香が言います。
「私達いつも冒険に出ていますね」
「そうね、何かが起こってね」
「はい、いつも」
「そうした巡り合わせね、ただ今回はね」
「ドロシーさんは旅に出られないんですね」
「暫く。エメラルドの都で式典があって」
ドロシーは恵里香にです、どうして旅に出られないのかをお話するのでした。
「それの用意があるの」
「式典っていいますと」
「ヘンリーおじさんとエムおばさんの結婚記念日のお祝いよ」
「あっ、ドロシーさんを育ててくれた」
「そう、もうすぐお二人の結婚記念日だから」
それで、というのです。
「それに出ないといけないし用意があるから」
「ドロシーさんが出ないとですよね」
「おじさんとおばさんが私を育ててくれたからね」
ドロシーはにこりと笑って五人にこのことをお話しました。
「だから絶対に出ないとね」
「駄目ですよね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「私は芝r買う旅行に出ないでね」
「式の用意に専念されるんですね」
「トトと一緒にね」
今度はトトを腕の中に抱き寄せて優しく抱っこしてあげながら言うのでいsた。
「そうしないといけないから」
「じゃあ私達も」
「いえ、オズの国は不思議の国よ」
ドロシーは微笑んで恵里香にこう答えました。
「いつも何かが起こる国でしょ」
「だからですか」
「そう、しかも貴方達が来た
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