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ルドガーinD×D (改)
五十話:ただ一人君の為なら
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だと安堵していた。だからこそ、ルドガーに対して怒りを見せたのである。最も、橋にするかもしれなかったので直接それを口にする権利はないと思っているのだが。そしてエルはルドガーが自分にために兄を殺したことを知って動揺を見せる。


『お前の判断ミスが、全ての死を無意味にしたのだ』


ビズリーはルドガーの頭を鷲掴みにして吊り上げながらそう口にする。その様子にジュード達は何とかルドガーを助けようと動こうとするが思うように体が動かずに歯ぎしりをする。


『ユリウスの死も、お前自身の死も!』


ビズリーはもう抵抗できないようにルドガーの時計を踏みつぶす。その瞬間、エルの胸元に以前、ルドガーの時計と融合したヴィクトルの時計が現れる。その事に祐斗は正史世界の物が壊れたために分史世界の物が戻って来たのだと考える。エルはそれをルドガーに渡して逆転の糸口にするために残った力を振り絞ってすぐさまルドガーの元へと走り出す。


『ルドガーーーッ!』

『あの娘の死もだ』


ビズリーは走って来るエルに対して左手の拳からジャブで爆撃を飛ばしていく。エルはそれを必死に避けながらなおも走り続ける。その姿にルドガーは力を取り戻し、ビズリーの顔を必死に蹴りつけて拘束から逃れることに成功する。そしてすぐさまエルの元へと駆け出す。そんな姿に黒歌達は意味がないと分かっていながらも声を出してルドガーを激励する。


『うおおおおーーーっ!!』


走るルドガーに向けてもビズリーが攻撃を放ってくるがルドガーはアイボーの元に走るのを止めない。例え、その攻撃が当たったとしても、彼は燃え尽きるまで走り続けるだろう。


『ルドガァァーーーーーッ!!』


エルもまた、時計を黒ずんだ右腕にしっかりと持ちながら走るのをやめない。一瞬でも早くアイボーの元へとたどり着くために。


『エルーーーーーッッ!!』


そして二人のアイボーの手は今―――重なり合う。

次の瞬間、金色の光が二人を包んで天まで届く様に立ち昇る。それを見たビズリーが止めるために爆撃を当てるが全て光に打ち消されてしまう。それに対してならば直接とばかりに力を溜めた拳を光の柱に叩きつけるが余りの力の波動になすすべなく吹き飛ばされる。その事に驚きの声を上げて光の柱を見つめるビズリー。そして、光が消えた中から現れたのは―――エルを抱きかかえたフル骸殻のルドガーだった。


『時計と直接契約したか』


ルドガーはビズリーの言葉に答えずにエルを下ろす。先程殺されそうだったにもかかわらず、その姿からは一切の恐怖は見当たらなかった。黒歌達から見ても何故だかルドガーが負ける気がしなかった。まるで―――勝利が約束されているかのように。


『……楽しませてくれる!
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