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ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
浸食せし刃
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「お呼びですかぁ、博士ぇ。えへ、えへへへ」
「ああ、呼んださ。hack。お前に任務をやる」
任務。否、彼女が作られた理由。彼女は和希の指令を受けるためだけに開発された番外個体。
リン達を模した番外個体ではなく、本当の意味での番外個体といったほうが早いかもしれない。その目的は上記のものに加えてもう一つあるが。
「で、何をするんです?この体でイイことですかぁ?構いませんけど、痛くないようにしてくれることと、くしゅりをもっとくれるとありがたいんですけどぉ……えへへ。えへ」
「スクラップにするぞ、hack。薬は任務クリア後だ。任務は……No.0の抹殺及びハートとソロが仲間になるか、もしくは瀕死の状態だったら回収してここに持ってこい」
「了解です。じゃぁ、今日も聞きますねぇ。私のことを愛してますかぁ?」
「愛しているさ、さっさと行け」
そう言うと、ケラケラと笑いながらhackは去って行った。その背中を見送り、和樹は自身の手を見つめた。数々の怪人を作り出し、多くの人々を殺害した己の手。鼻でそれを笑った和希は、奥に引きこもっているアシムレイトロイドを呼び出した。
「出てこい、ライク。今日も調整だ。痛いけど頑張れるだろ?」
「……うん……」
奥から出てきたのは、ライク。しかし、その姿は当時のような幼女ではなく、高校生並みに成長していた。アシムレイトロイドは老いることも、成長することもない。それを唯一させる事ができるのが桐ヶ谷和希という男である。
「さて、お前の仇は着々と力をつけている。だから……わかるな?」
「はい、博士……」
「そうだ、もうコタツに入らなくてもいいからな。これをつけていれば、問題は無い」
和希が出したのは、一つの回路。ライクはジャコンと自身の頭部からの接続口にそれを突っ込んだ。
直後、体がほのかにあったかいと感じるようになった。そして、新たな言葉がバンクに吸い込まれていった。
「ねぇ、愛お姉ちゃんはいつここに来るの?」
「すまん、彼女はsrrowに連れ去られてしまった。だが、もう少しだ。srrowが決起を起こした時、私達も決起を起こしてsrrowを打倒する」
ライクはできるだけ戦いに遠ざけられていたため、ユキの存在を知らない。そう間違ったことは言っていない。なぜならどちらもsrrowであることに変わりはないのだから。
所詮、駒なのだ。自身が取り戻すための。既にsrrowのデータから、ループしないように対策まで練った。これでなんとかなる。ようやくこの手に、彼女を……
「取り戻すことはできないよ、和希」
しかし突然、彼を否定する声が飛んだ。
後ろを振り返ると、自身と対をなす研究者、アシムレイトロイドというものを共に造り出した者が立っていた。
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