神風と流星
Chapter2:龍の帰還
Data.22 トラップ→トラップ
[8]前話 前書き [1]後書き [2]次話
洞窟の中にはトラップがある。水流だったり、落とし穴だったり。そういったトラップが幾つもある。でも、恐らくトラップと聞いて一番最初に連想するのはこれではないだろうか。
――――大きな岩が転がってくる。
ゴゴゴゴゴゴゴッ!
「にゃあああああ!!!!死ぬ!本当に死んじゃうってこれ!」
「お前が壁にあったボタンを押すからだろバカ!ごちゃごちゃ言ってねえで走れ!」
俺達は暇つぶしにダンジョンに入り、そこで宝箱を漁ったりモンスターを薙ぎ払ったりしていたのだが、シズクの奴が不用意にも壁にもたれかかった時にトラップを作動させてしまい、今に至る。
「ど、どどどどどどうするの!?あれってどう考えても破壊不能オブジェクトだよね!?」
「十中八九そうだろうな!と、とにかく部屋か曲がり角を見つけるまで走るんだ!」
その後、巨大岩と俺達のデッドヒートは数分間くらい続いただろうか。
俺はついに念願の扉を発見した。
「扉だ!あそこにさえ入れば安全なはずだ!」
「ルリくんそれフラグ!」
何やら喚いているシズクを押し込むようにして部屋の内部に入る。すると数秒後に地響きのようなものが扉の前から響いてきて、徐々に遠くなっていく。
どうやら命の危機は脱したようだ。
「ふぅ、危なかった。さて、これからどうす……る?」
最後が疑問形になってしまったには理由がある。
――――部屋の床すべてが消え失せていたのだ。
どうやら部屋の中に誰かが入ったら発動するタイプのトラップらしい。そして、床がなくなったということは、大きな落とし穴が発生したことに他ならない。
「なん、でこうなるんだあああああああああああ!!!!!!」
「だからフラグだって言ったのにいいいいいいいいいいい!!!!!」
そんな絶叫を木霊させながら、俺達は落ちて行った。
[8]前話 前書き [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ