2部分：第二章
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「そこまで行くつもりはないぞ」
使者は笑ってそれはいいとした。
「江戸じゃ。江戸に行くのじゃ」
「では。すぐに江戸に」
「うむ、そこで児雷也を成敗してくれよ」
「児雷也といえばです」
その名前にだ。徳兵衛はこんなことを言うのだった。
「確か忍でしたな」
「そうらしいのう」
「その忍術はまさに異形の術でござる」
「普通の忍術ではないのはわかるが」
蝦蟇を使うとなればだ。流石に普通の忍術ではない。それは徳兵衛も同じだ。それはむしろだ。妖術とさえ言っていいものである。
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