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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第十話 るいへの虐め
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と異変が起きていった。

まずるいの筆箱が無くなった。これはすぐに解決された。

今度はるいの教科書が無くなった。これは教室のゴミ箱の中から発見された。

そして……今度はるいと話す女子や男子の数が減っていった。

それも徐々にである。

これに関しては全は昼食を食べる時にアリサ達に聞いてみた。何か変わった事はなかったかと。

「いえ?別に無いわよ。ねぇ?」

「うん。特に変わった所とかなかったけど……」

そして二人からの解答は何もない。

しかし、全はこんな感じを知っていた。それも前世で。

「二人共、俺は……るいは今、虐めを受けている可能性があると思っている。それも同性である女子にな」

「「えっ!?」」

二人は全の言葉に驚きを隠せない。

全が虐めを受けている可能性があると考えた理由は二つ。

まず、るいだけが狙われている事。これに関して言えば別に単なる嫌がらせという可能性もあっただろう。

もう一つの理由は……全の前世に関する。

実は全の前世の幼なじみが小学生の時虐めを受けていた。それも今回と同じようなパターンでである。

虐めていたのは、何と女子。理由は「誰にも愛想笑いして気持ち悪いから」という身勝手な理由である。

この虐めも女子からの物だとすれば全てが一致する。

「ちょ、ちょっと全。虐めって何でるいがそんなの受けないといけないの?」

「多分、理由としては虐めを受けても自分達に何も被害が来ないと思ってるから……」

「被害が来ない?」

「ああ、例えばアリサやすずか。アリサは大財閥の長女。すずかも当然結構裕福な所の次女。フェイトやアリシアは留学生という立場だから迂闊に手を出せない」

そんな大財閥のご息女を虐めてしまえば自分達に何かしらの報復が来るかもしれない。

そう考えたのだろう。

「なのははこの海鳴で有名な翠屋を経営している家族の次女。そんな子に手を出せば店の経営に影響してしまうしね。ここも女子が虐めをしているという理由の根拠の一端」

「となると残っているのははやてかるい。るいが選ばれたのは多分……珍しい髪色をしていて目立つから」

「そんな理由でっ!?」

「ひどいよっ!」

アリサとすずかはそう非難するがそれも仕方ないと全は思う。

人間というのは自分とは違う存在を受け入れようとしない。

あそこまで目立っていればそのような対象になる可能性だって充分にある。

「一先ず、俺たちに出来る事はできるだけ目立たないように相手の正体を探る事。それ位しか出来ない」

「ちょっと待ってよ。私達はともかく何で他の女子とかも無視したりするの?」

アリサがそんな疑問を全にぶつける。

確かにそこもおか
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