暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
SAO編
心の温度
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のよ」
「ふうん?」

リズがこっちをちらっと見てにやっとする。

「なーんかあやしいなあ。よく考えたら今日は平日じゃない。ギルドの攻略ノルマはどうしたのよ。63層でだいぶ手間取ってるとか言ってなかったけ?」
「んー、今日はオフにしてもらったの。この後ちょっと人と会う約束があって……」
「へええー?」

リズが椅子ごとガタゴト寄ってくる。



――そういえば、以前レイ君に「お前はすぐに顔に考えがでるな……」と言われたっけ……



て、まずい!?

「詳しく聞かせなさいよ。誰と会うのよ」

しまった……

「ひ、ひみつ!」
「そっかぁー、あんたこの頃妙に明るくなったと思ったら、とうとう男ができたかぁ」

うわぁぁぁ!?うぅ……。

「……わたし、前とそんなに違う……?」
「そりゃあねー。知り合った頃は、寝ても覚めても迷宮攻略!って感じでさ。ちょっと張り詰めすぎじゃないのって思ったけど、春先から少しずつ変わってきたよ。大体、平日に攻略サボるなんて前のあんたからは想像もできないよ」

「そ、そっか。……やっぱ影響受けてるのかな……」
「ねぇ、誰なのよ。あたしの知ってる人?あっもしかして、前言ってたオラトリオのリーダー?」
「カイト君は違うよ。知らない……と思うけど……どうかな」
「今度連れて来なさいよ。さもないとレイに吐かせるわよ」
「リズじゃ敵わないと思うよ……物理的には」
「確かに……ってそんな話じゃないわよ」
「ほんとにそんなんじゃないの!まだぜんぜん、その……一方通行だし……」
「へーっ!」

彼のことを思うとドキドキしてくる。最近じゃ彼と話していたときのことを思い出すだけで顔がにやけてしまう。
そしてついついリズに向かって話し出してしまった。

「なんだかねー、変な人なの。掴み所がないっていうか……。マイペースっていうか……。その割りにはむちゃくちゃ強いし」
「あら、あんたよか強いの?」
「もう、ぜんっぜん。デュエルしても私なんか1分持たないよ」

実際、昔一度闘った時はあっさりと負けてしまった。

「ほほーそりゃあかなり名前が限られますなぁ」
「わあ、想像しなくていいよー!」

慌てて誤魔化そうとするが、もう遅い。リズは指を折りながらあれやこれやと考えている。そして、ふと思いついたように言った。

「……そう言えば、レイとは?どっちが強いの?」
「それは……」

即答しようとして声に詰まる。自分の中では最強剣士であるキリトも、レイと比較されると答えに詰まる。
レイの戦闘を近くで観察した経験は殆ど無い。ただ、キリトもレイもまだ底知れなさがあって判断し難いところだ。

「わかんない……」
「うわぁ……そりゃ相当やるわね。まぁいいわ、
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