第百八話 アポカリモン
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ブに似ており、見上げるほどに巨大であることが一目で分かる。
キメラモンカオスよりも巨大だ。
大輔『お前がアポカリモン…か…?』
アポカリモン[フフ……フフフフ……ハハハハハハ……!!]
大輔の問いには答えず、アポカリモンと呼ばれたデジモンは笑った。
ルーテシア『何がおかしいの!!?』
アポカリモン[ふふふ…選ばれし子供達よ。私が醜いと思うか?]
キャロ『え?』
ルーテシアの問いに答えず、アポカリモンの唇から洩れ出したのは、やはり老人の如きしわがれた声だった。
問われた子供達は何と言えばいいのか分からず沈黙した。
子供達の沈黙を肯定と取ったようで、アポカリモンは分かりきっていたと言わんばかりにふんと鼻を鳴らし、言葉を紡ぐ。
アポカリモン[そうだろう、お前達はそう思うだろう。所詮我々は進化の過程でその行く手を阻まれた者]
賢『進化の過程で行く手を阻まれた…環境の変化に適応出来ずに消えた命…』
アポカリモン[それだけではない。進化に適応出来なかったが故に殺された者達の無念も我が内にある…。]
スバル『殺された…?』
アポカリモン[かつてこのデジタルワールドに進化という概念は存在しなかった。しかし、時の経過と共に進化の概念が生まれ始めた。デジタルワールドは強き者が生き残り、弱き者が死ぬ世界。そこで進化に適応出来なかった者は…]
大輔『殺されたんだな…お前は進化に適応出来なかったために死んでいったデジモン達の負の感情の成れの果て…』
大輔の言葉にアポカリモンは口角を歪め、濁った金色の瞳を煌めかせて微かに目元を引きつらせた。
アポカリモン[選ばれし子供達、そしてそのデジモン達よ。我々はお前達と出会えるのを楽しみにしていたのだ]
Bウォーグレイモン[何だと?]
パンジャモン[それはどういうことだ!!?]
アポカリモン[いいか?我々が冷たく悲しく闇から闇へと葬られていく時、その片方で光の中で楽しく笑いながら時を過ごしていくお前達がいる…何故だ!!?]
アポカリモンの激情がそのまま衝撃波となって迸る。
マグナモン達も大輔達もアポカリモンの激情に耐えながら彼を見つめる。
アポカリモン[我々が何をしたというのだ!!?]
身悶えするように自分の身体を抱き締め、アポカリモンは叫ぶ。
あまりにもきつく抱きしめたからか鋭い爪が身体に食い込み、血が流れる。
アリシア『泣いてる…アポカリモン…泣いてるよ…』
悲しげなアリシアの呟きが大輔達全員の耳に入る。
アポカリモン[我々にだって涙もあれば感情もある。何の権利があって我々の命はこの世界から葬り去らなければならない!!?生きたかった!!生き残って友情を、正義を、愛を語り!!この世界のために役
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