第六章 颶風の巫女
〜夏休み編〜第3話 ヒーロー
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御坂「……え?」
白井「ど、どうして……?」
初春『さ、佐天さん……!?』
不敵な笑みを浮かべた、佐天涙子がそこに立っていた。
佐天「よくも私の友達を傷つけてくれましたね……」
「……殺れ」
一言、リーダーと思われる人が命令した。敵部隊がマシンガンを構えると同時に、佐天は右手を前に突き出した。
そして。
凄まじい数の銃弾が乱射されると同時に佐天と敵部隊の間にそれを超える風圧があった。
銃弾は威力を無くして重力によってその場にカラカラと落ち、その敵部隊は一瞬にして数十メートルも後ろに吹き飛ばされた。
「……ッ!?」
何があったのか分からなかった。
ただ分かることは一つだけ。
勝てない。
そして。
追い討ちをかけるように右横から小さい竜巻のようなモノが身体を殴った。
そのまま敵部隊は壁に激突し、気絶した。
佐天「さてと……」
クルッと可愛らしくターンし、御坂と白井の方へと戻ってくる。
御坂「(佐天、さん……?)」
理由は分からないが、なぜか危機感を覚えた。
彼女は、もう既に″昔の彼女″ではないと。
佐天が御坂にポンと手を置く。
その瞬間。
ゆっくりと、傷の痛みが癒えていくのが分かった。
御坂「(……え?)」
そして一分も経たない内に御坂の痛々しい傷は綺麗さっぱりなくなり、後遺症らしきものも全くなかった。
佐天が白井にも同じことをすると、そのまま二人に視線を合わさず、去ろうとした。
御坂「待って!」
御坂が何かを言おうとした時、佐天がそれを遮るように口を開いた。
佐天「ごめんなさい……御坂さん、白井さん」
白井「どういう、ことですの?」
御坂も、白井も。
聞きたいのだ。この数ヶ月にどこに行き、何があったのか。
佐天「……初春に伝えておいてください。私はしばらく戻らないと……ね」
最後の最後までこちらに背を向けたままだった。
その刹那、
佐天の背中から二本の小さい竜巻のようなモノが出現したかと思えば、そのまま上空へと飛び立った。
何も分からなかった。
御坂も。白井も。その場に立ち尽くすことしかできなかった。
初春「御坂さん!白井さん!佐天さん!!!」
意識が引き戻されたのは現場に駆けつけた初春の叫び声だった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
一方「テメェらもか」
上条「そうらしいな」
佐天「相当私たちを憎んでますね」
既に学園都市の外へと出た三人は、ここまで乗せてもらったバス停へと歩いていた。
上条「そ
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