第六章 颶風の巫女
〜夏休み編〜第3話 ヒーロー
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インデックスは、待ち焦がれていた彼の方へ思わず走り出していた。
上条当麻の目の前まで行き、そして一言。
イン「全く、今までどこに行ってたんだよ!これ以上心配かけられるのは迷惑かも!」
インデックスは期待していた。
いつもの上条当麻の呑気な声。そこまで本気で言っていないのに土下座したりするあの上条当麻を。
しかし。
上条「ごめん……」
イン「…………………え?」
それは、いつもの上条当麻からは考えられないぐらい声が低く、力がなかった。
そして。
上条「本当に……″ごめん″」
彼は、インデックスの肩をポンと叩き、彼女と視線を交わすことなくインデックスを横切った。
イン「当麻!!」
インデックスがいきよいよく振り返るも、そこにはすでに上条当麻の姿はなかった。
イン「当麻……」
一体何があったのだろうか。
いつもの上条当麻ではない。
何かやらかしてしまったような、そんな目をしていた。
ステイル「……」
彼は、また別の捉え方をしていた。
幻想殺しだけではあんなことはできない。
弓や弦を出すことも。ましては風を作り出すことも。
もう彼は″昔の彼″ではない。
ステイル「あいつは……」
何者だろうか、と言えなかった。
目の前に……彼女がいたから。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
勝負は一瞬だった。
御坂美琴も。白井黒子も。
腹に、足に、銃弾が貫通していた。
御坂「……ッ!」
いくら能力者とはいえどただの人間。銃弾をマトモに食らえば痛みに抗えず、演算処理能力も低下する。
それでも彼女は、ゆっくりと立ち上がり奴らを倒そうとする。
「ほう……まだ立ち上がりますか」
御坂「あたり、前でしょ……」
「なぜですか。あのまま逃げても恥ずかしくはないでしょう?」
御坂「……あんた、さっき佐天さんの名前を……口に出したでしょ」
「……それが何か?」
御坂「どこにいるの……!?」
「……あえて理由は聞きません。しかし、あなた方から見れば敵の私たちが知っていると思うのですか?」
当たり前のことだ。
どう考えても佐天涙子をおびき出すような口調だった。
知っているはずなどない。
いや、彼らからすれば別に知らなくても来てくれさえすればいいのだ。
この状態を、見せるだけで。
と。
?「私ならここにいますけど?」
御坂美琴の背後から突如声が聞こえた。
「……ほう」
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