第六章 颶風の巫女
〜夏休み編〜第3話 ヒーロー
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それは長い月日、彼と一緒に過ごしていたから気付けたこと。
黄泉川「あいつ……いつの間にーー」
黄泉川「ーーいつの間に杖無しで歩けるようになったじゃんよ?」
ヒーローの如く駆けつけた一方通行の手には、例の杖はなかったという。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
イノケンティウス。
意味は『必ず殺す』
しかし、
なかなか相手を倒すことができない。
それもそのはず。
一人ならまだしも、自分の後ろには守るべき存在、禁書目録がいるのだ。
もし流れ弾が当たったらそれこそ護衛の意味がないのだ。
何とか状況を打破したい。
でも……
と。
突如、
敵部隊が真横へと吹っ飛んでいった。
ステイル「何……!?」
イン「な、何が起こったの……?」
風、だったのだろうか。
何も見えなかったところからすると恐らく正解なのだろう。
しかし、一体誰がーー
いや、″誰か″がいた。
ステイル「何で貴様がここにいる……?」
ステイルは顔を怖ばせながらその″彼″を睨みつけた。
イン「当麻……?」
インデックスは驚きの色を隠せず、無意識につぶやいた。
そう、そこには。
両手首に白色の何かが渦巻いた″それ″以外は何も変わらない上条当麻がそこにいた。
上条「不幸だよな……」
こちらを気にすることもなく、上条当麻は敵部隊に言った。
上条「俺も……あんたらも。本当に不幸だよな」
突如
上条当麻の左手に弦を、右手に弓を、出現させた。
それは真っ白で、どこか黒い何かが混ざっていて……そしてそれは、まるで本物ではないような雰囲気を醸し出す。
例えるなら映像。
そう、あの弓と弦は、
まるで空気中にある風を操り作ったような……
その白い弦に白い弓を置き、それを最大限まで引く。
そして。
パシュ、と。
弓が一直線に敵部隊へと向かっていく。
その刹那。
爆発があった。
敵部隊は死んではいないだろうが、少なくても重軽傷を負ったはずだ。
これで動くこともてきまい。
その弦と弓は空気中に溶け込むようにスッと消えた。
上条「……」
イン「……」
ステイル「……」
助けてもらったというのにそんな気が全く起きないのはなぜだろうか。
上条当麻はこちらに視線を向けることなく、背を向けた。
イン「当麻!!」
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