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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第21話 「3人目のイレギュラー」
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出来なくなるだろうが。自重をしろ、自重を。ああもう、当のシャルルも面食らってるじゃんか。初対面でこんな反応されたらそりゃ困惑するわ。

「あー・・・、これでHRは終了だ。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合。解散!」

ああ、そっか。今日は二組と合同でISの模擬戦闘実習だったっけ。箒とセシリアだけでも喧しいのに鈴まで加わって騒ぎ立てるのか・・・。朝っぱらから憂鬱だ。とりあえず更衣室に移動しないと。

「おい織斑、神裂。デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子だろう。」

事態を把握できないようで、先程からキョロキョロと周囲を見回しているデュノア。おいおい、遠慮ってもんが足りなすぎないか?異性の着替えを躊躇なく視界に入れるとか、変な勘違いされるぞ。しかも表情一つ変えないとか見慣れてるのか?・・・あ、こっち来た。

「織斑君と神裂君だったかな?初めまして。僕は・・・」
「ストップ。とにかく移動が先だ。女子が着替え始めるから。」

デュノアの挨拶を遮って一夏が立ち上がる。そしてデュノアの手を取ってそそくさと教室を出る。確かに時間に余裕もないし何より場所が悪い。ここの女子は俺や一夏に下着を見せることを恥とも思わない肉食系だらけだ。囲まれて授業に遅れて脳細胞ご臨終、この流れだけは避けたい。

「とりあえず男子は空いてるアリーナ更衣室で着替え。実習の度にこの移動だから、早めに慣れてくれ。」
「う、うん・・・。」

歯切れの悪い返事に違和感を覚える。シャルルの様子を窺うと、繋いだ手をぼんやりと見つめながら顔を赤らめている。同性と手を繋いでいるだけなのに、何を照れているのだろう。よく分からん奴だ。

「どうした?トイレか?」
「ち、違うよ!」

あの表情を見てトイレと申すか、この唐変木は。きっと俺と違うものが見えているんだろうな。羨ましいなんて欠片も思わないけど。

「いたっ!転校生発見!」
「しかも織斑君も神裂君もいる!」

HRという枷が外れたため、他のクラスの連中が噂の転校生に引き寄せられてきた。ここで余計な足止めを食らっては授業に遅れる。デュノアは転校初日だから大丈夫だろうが、その分俺たちにとばっちりが来ることは間違いない。全力で突破せねば。

「者ども、出会え出会え!」
「黒髪も良いけど、金髪っていうのも良いわよね!」
「しかも瞳はアメジスト!」
「見て見て!手!手繋いでる!」

瞬く間に数が増えていく。こりゃ捕まったらアウトだな。何としても逃げ切らないと。ってか、これだけ派手に生徒たちが追いかけっこしてるんだから、教師が注意くらいしたらどうなんだ?まあ、この騒ぎを完璧に鎮圧できる教師なんてそれこそ千冬さんくらいだろうけど。職務を全うする努力くらい見せろよ。

「な、何?何で皆騒いでるの?」
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