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IS<インフィニット・ストラトス> ―偽りの空―
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第四十五話 様々な想い
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る暮桜を確保したら、のんびり帰らせてもらうわ」

 そう、二人がいるこの場所……ここはIS学園の地下にある特別区画。ここにはかつてブリュンヒルデと呼ばれた織斑千冬の愛機、『暮桜』がとある理由により凍結封印されている。
 もちろん旧世代の機体ではあるのだが、かのブリュンヒルデの機体ということでその行方を捜す国は多い。にも関わらず全く情報は公にされていなかった。

「ずいぶんと自信がおありみたいね。私がそう簡単に通すとでも?」
「あなたのことも、入学以来見ていたわよ。だからこそ、よ。その程度なら問題ないもの」

 繰り広げられる言葉による応酬。お互いが自分の力に絶対の自信を持ち、譲らない。

「なら……試してあげる!」

 侮るようなスコールの発言も意に介さず、楯無はとある武装を展開する。

「これは……!?」

 その瞬間、何かを察したスコールがその場から飛び退こうとするが、何かに腕を掴まれてしまい体勢が崩れる。しかし腕に周りには何もない。楯無も、赤い翼のようなものを広げているだけで元の場所から動いていない。ただ自分の腕だけが切り離されたかのように動かすことができず、その場に固定されてしまっている。
 
「あら、やっぱり難しいわね。座標が少し狂っちゃったわ。でも、まぁ拘束には成功したし問題ないわね」

 その楯無の言葉から、彼女が何かしらしたのだろうことはスコールにも理解できた。しかし、それが何かまでは思考が追いつかない。

「……何をしたのかしら?」

 未だ落ち着いた様子で、そう訪ねるスコール。

「素直に教えると思っているのかしら。ま、私もいつまでも今のままではいられないってことよね……まだまだ、負けあげられないもの」

 その時に楯無の脳裏に浮かんだのは、誰なのか……。

 今、スコールを拘束しているのは言うまでもなく楯無によるものだ。その名を、沈む床(セックヴァベック)と言う。彼女がつい最近発現させたばかりの単一仕様能力(ワンオフアビリティ)だ。
 紫苑との戦いを通して、彼女もまた現状の自分に満足できずにいた。自然と、さらなる力を望む、いずれ自分に追いつくだろう紫苑を失望させないために……。
 しかしながら、未だに二次移行の兆しはなくその糸口も見つかっていない。基礎力などの向上は、こう見えて今までも相当の努力を行っているので、劇的な変化は起こせない。そこで力となったのは、タッグトーナメント以来少しずつ関係の改善されていた、妹の簪だった。ISの整備開発に関しては、姉の楯無をも上回る簪。その才能は紫苑との邂逅でさらに加速した。

 そんな簪に、楯無は相談する。今以上にISの性能を引き出す方法はないか、と。

 そして導き出された答え、それが彼女の背中に展開される赤き翼、『麗しきク
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