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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第19話:納得いかない事がある。それが人生だ!
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(グランバニア城・外務大臣執務室)
リュリュSIDE

しょんぼり気分で執務室へ戻ると、私の机にも先程のお饅頭が置いてあり、一緒にグリーンティーが添えられてあった。
どうやら一息入れる様だ。

「リュリュ……僕もね、父さんの力になりたいと思い色々頑張ってきた。ちゃらんぽらんな人間に見えるけど……いや実際にそうなんだけど、何事もキチッとしてる人なんだ。仕事を抜け出してる事が多々あるけど、遅らせては拙い政務は終わらせて、遅らせても問題の無い事柄だけをボイコットしてるんだ。だからグランバニアは発展し続けている」

「はい……それは解ってます」
理解してる事を一々言われ、ムッとしながら返答してしまった。
「いいや解ってない!」
しかし否定され、尚更苛立ちが募ってくる。

「リュリュが剣術を始めた切っ掛けが、父さんの力になる為だと言ったね? 本当に今現在のリュリュはリュカ陛下の力になれているのかい? 上辺だけの父さんを見て、為人の全てを理解した気分になってるんじゃないのかい?」
「そんな事ありません!」

「じゃぁ、その誤字だらけの書類は何だい? 本当に父さんの力になりたいのなら、国王リュカ陛下の邪魔になる事ばかりをしてる君は何だ? “お父さんが好き”ああ結構! “闘技大会優勝で愛人になる!”勝手にするが良い! だが仕事の邪魔をしてどうする!? 僕も父さんも……誰もがリュリュなら頑張って外務大臣補佐官という大役を務めてくれる、その仕事に情熱を注いでくれる、そう思ったから君を任命したんだよ。リュリュを信頼して任せてくれたんだよ」

ちょっとの誤字でこんなに怒られるとは……
そんなに重要な書類なのか?
思わず手元の書類を凝視する。

「そんなに特訓をしたいのか? 目の前の仕事が疎かになるくらい修行をしたいのか?」
「え!? わ、私……疎かにしたつもりはありません!」
そんな事してない! 頑張って仕事を憶えようとしてるよ!

「そうかい……僕にはそう見えないけどね」
「そんな事はありません! 私は一生懸命に努力してます!」
赤丸チェックの入った書類を握り締め、私はティミー君を睨み付けた。

「だと良いが……僕も父さんもリュリュに無理強いをするつもりはない。止めたくなったら何時でも父さんに言うと良い。僕も使えない部下は必要ないからね」
(あったま)きた!
こんな嫌な事を言う人だなんて思いませんでしたよ!



(グランバニア城・国王執務室)

思わず私は執務室から飛び出しちゃいました。
どうするつもりだったのかは解りません。
でも気付いたらお父さんの部屋に居て、ティミー君の意地悪さをぶちまけてました。

言いたい事を全部言って気持ちが落ち着いたところでお父さんを見ます。
何時もの様に優し
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