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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第18話:納得いかない事がある。それが世の中だ!
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実に溜息を吐くと、ティミー君が心配そうに声をかけてくれた。
「あ、いえ……仕事は大丈夫です。解らない事は今のところ無いですぅ……」
言えませんよ。お兄ちゃんの子供の事を考えつつ、お父さんとのエロを妄想してたなんて……
しかも仕事中ですからね。
「リュリュがアルルの後任になる事を嫌がってるのは解ってる……事務方の仕事は苦手なんだろ?」
「いえ……苦手というか……私は大会に向けて特訓したいと思ってただけです」
そう、大きな本音はそれだ!
私は出来上がった書類を
上司
(
ティミー君
)
に見せながら、一番の希望を口に出す。
「そうか……」
そう言って受け取った書類に視線を落とし、確認作業をする
上司
(
ティミー君
)
。
でも書類を見てる様には見えない。
「アルル……君は何で剣術を始めたんだ?」
「私!? 私は……世界を平和にする為よ。勇者の娘として、先に旅立った父をサポートする為……幼い頃から剣術を学ばされてきたのよ」
「リュリュはどうしてかな?」
「私は……」
私は何でだったけ? え〜と……そう言えば……
「私は会った事のないお父さんを助ける為よ! 生まれてから数年間はお父さんの事を何も知らないで育ったの……でも私のお父さんは凄い人だと聞き、そして行方不明だとも聞いて、少しでも役に立てればと思い剣術を始めたの」
「ふ〜ん……」
“ふ〜ん”って失礼だな。
聞いといて興味なさそうな答えって……どういう事?
「これ……陛下に提出する書類だから、今すぐリュリュが陛下に渡してきてよ」
そう言うと、今提出した書類を渡されて、新たな
仕事
(
お使い
)
を命じられた。
一回ティミー君に見せた意味って何!?
ちょっと……いや大分不満に思いながらも執務室を出てお父さんの部屋へ向かう。
別に嫌々やってるつもりはない。
でも顔に出ちゃってるのかもしれないわ。
それがティミー君には気に入らなかったのかな?
(グランバニア城・国王執務室)
そんなに離れてないお父さんの執務室に入ると、仕事をしてるお父さんが私へ優しい視線を向けてくる。
はぅぅぅ……これよ! これが私のお父さんなのよ!
戦ってる姿も格好いいけど、書類仕事をしてる姿だって格好いい。
何をやっても様になるのよ!
思わず見取れちゃってると、手元の書類に目を移したお父さんが指招きをして書類を要求する。
私は吸い込まれる様な気分でお父さんに近付き、抱き締めてた書類を手渡した。
ちょっと強く抱き締めすぎて、書類がシワシワになってる……
A4サイズの紙に300文字ほどの文章が記載された書類……
それを10秒か15秒くらい見ると、私に視線を向け眉間にシワを寄せるお父さん。
何だろうか?
「これ作ったのリュリュ?」
「
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