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ワールド・プレディート〜クロスクエスト〜
ワールド・プレディート
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ば比較的普通に殴り合えるね。『短期決戦狙い初見(つまり僕)』殺しだったわけだが……ただし僕やアーニャでは二度目の挑戦が残念ながらできない」
「どうして!」

 てっきり彼らも一緒に来るのかと思っていたら、そんなことなかったらしい。愕然として頗臨が叫ぶと、

「これより僕らは『設定矛盾』に従って、SS【ロード・アルファ】の効力で《白亜宮》に帰還しなければならない。今はどーにかして時間とってるけど、多分あと一分もせずに転移だねー」

 まるで昼食のメニューをいうかのような加入気楽さで、爆弾を投下した。

 ――――そう言うのは、もっと早く言ってくれ。

「ごめんごめん。まぁ、安心したまえ――――今、キミのステータスをアーニャレベルまで引き上げた。スキルの実装も証明済みだ……見給え」

 再び心を読んだアスリウの言葉で、頗臨は我が身を見返す。

 
 そこに在ったのは、SAOで纏っていた、《ハリン》の装備。腰には最強装備《ブラッド・シン》と……もう片方は何か。

「《超震動神格兵器:第四型一号機》。神気自動生成システムによって、超震動の発生を人間でも可能にした装備だ。それと、君の『《彼女》とのつながり』があれば、多分どうにかして討滅せしめるだろう。僕は《彼女》とは初対面だから、その分の利点が無くてねー……初見の【法】に取り込まれてるから透過も効かなかった。僕が『十番』とか主様に勝てない理由だな……あいつらぽんぽん新しいの出して来んだもん……」

 うめくアスリウ。ふとそこで彼は、ああ、と呟いて、彼方の方向を指し示した。

「《彼女》はあっちだ。《領域》に入ればすぐに分かるよ……まぁ、そんなわけで」
 
 ――――よろしく頼んだよ。

 そう、呟いて。

 アスリウとアーニャは、ハリンの目の前から影のように消え去った。

「……」

 後には、呆然とたたずむハリンが残るのみ。

「……どうにか、あがいてみよう」

 それでも。

 託された物を無下に廃棄するほど、ハリンは冷徹ではない。否、冷徹ではなくなった。

 アスリウが指示した方角へ向かって歩いていく。ひたすら。ただひたすら、黙々と。この世界を救うことだけを、考える。

 思えば、SAO時代――――アインクラッドで旅をしていたころも、同じような思いをして歩いたことがあるように思う。あの頃の自分と、今の自分は違う。誰の心も顧みず、己の利益だけを突き詰めた《神殺し》はもういない。

 そうして英雄は――――今、『この世界』の新たなる《神》の前に、立った。

 明らかに、空気が違う。鼓動が違う。景色が違う。何もかもが、異なっている。

 そこだけが、まるで『世界が異なっている』かのように、全く違う。

 歪んでいるそ
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