暁 〜小説投稿サイト〜
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ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《9》〜ワールド・カタストロフ〜
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しくないし、そもそも感情が無いアクトには関係が無いのだろう。

「テメェ……」
「やぁ、《捕食者》。ずいぶんと暴れてくれたみたいだねぇ……全く、『外側』の神々になんと弁明すればいいのか。とにかく、キミを此処でひとたび滅することで、その鬱憤を晴らそうじゃぁないか」

 そして。

 アスリウは、その右手を突き出した。人差し指、中指、そして親指を重ねるという、俗に言う《ユビパッチン》の構えで。

 その手は――――ずぶり、と、ジンの身体に沈み込んだ。否、アスリウの身体が、ジンの身体を透過しているのだ。そもそも実体が無いらしい。

「なっ……」
「次に僕か、誰かに『使われる』時まで、しばらく寝てると良いよ。この世界には、もう立ち入るな……消えろ、【終ワラヌ世界ノ終演劇(エンドレスワールド・エピローグ)】」

 アスリウの指が、はじかれる。

 バタン。

 どこかで、扉が閉まるような音がした。

 同時に――――

「なっ、て、テメェ……何をしやがった!!」
「キミの『物語(セカイ)』を『閉じさせて』もらった。もう無駄だ。キミという物語は終幕し、再び開かれるまで2度と起き上がれない。もっとも、僕は手を抜いているのでね。すぐに起きれるだろうけど……本気なら、君は《設定》ごと消滅していたわけだからね」

 くふふ、と笑って、アスリウは引き抜いた手を、まるでバイバイを言うかのようにふる。それに呼応するかのごとく、ジンの身体が透明になり始めた。

「こ、この野郎! おい、やめろ! 俺は……俺は……ッ!!」
「安心したまえ。キミが奪ったスキルはもう皆に返してあるよ。武器もね……もっとも、キミが持っているものの複製になるのだが……というか、キミのが『複製扱い』になるんだけどね」
「ゆるさねぇぞ……ぜってーぶっ殺す!!」
「残念だね。僕には勝てないよ……キミ、その感じからすると《鑑賞者》は『十番』じゃないね。奴と『一番』以外なら、残念だけど僕に干渉できない。たとえ《鑑賞者》が五番であっても、僕には勝てないからね……」

 意味不明な会話を繰り返して、喚き散らしながら消滅していくジン。

 タツの身体にも、スキルが戻ってきた。

「かくして《捕食者》ジンは失格となり、敗北した《月の剣士》、《純白の英雄》、《蒼藍の剣閃》、《光と闇の皇子》は復権。勝率換算で優勝は《光と闇の皇子》っと……」
「……」
「お疲れ。キミはきちんと時間稼ぎをしてくれたよ、タツ君。報酬だ。後で疑似神格でも送っとこう……さぁて、帰るかな。今日はルーク君とましろんが遊びにくるからねー。ましろんのアップデートしなきゃ」

 そして、現れた時と同じように、影のように消え去るアスリウ。

 終始、理解不能な大会であった。嵐のように始
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