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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第八話
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心の中でも、涙は流れた。
恐怖と涙で全身は震え、胸の中に後悔や怒り、憤りが募っていった。
これが夢で、心の中ならば、きっと許してもらえるだろう。
(あああああああああああああああッ!!)
胸に溜まったものとともに、ティアナは叫んだ。
(いや……イヤぁあああああああああッ!!)
駄々を捏ねる子供のように、我侭な子供のように、ティアナは拒んだ。
脳裏に浮かぶ、ティアナを拒絶する朝我の表情。
それを否定するように、そして恐怖に耐えかねたティアナは、叫び続けた。
自分でも驚くほど、彼に嫌われることに怯えていた。
距離を置かれたり、無視されたり、拒絶されたり。
そうなるのは嫌で、想像するだけで涙が止まらなくなり、胸が苦しくなっていく。
そうしてティアナは気付く。
(……好き……アタシ、朝我のこと、好きぃ……)
こんなにも痛くて、辛くて、苦しくて……いっそのこと、全部忘れてしまえばどれだけ楽なのだろうか。
それなのに、この気持ちが尊くて、愛おしくて堪らないと感じてしまう。
忘れたくない。
むしろ、もっと色んな彼を見たい、聞きたい、触れたいと思ってしまう。
まるでN極とS極の磁石みたいに、離れたくないと思ってしまうようなこの気持ち。
これが恋なんだと、ティアナは自覚した。
(お願い、朝我……アタシのこと、嫌いにならないで……アタシ、アンタのこと、大好きだから……だから――――)
ティアナの視界が白く染まっていく。
そして徐々に意識が薄れていく。
夢が終わると、何となく感じた。
彼がどう思っているだろうか、怖くてたまらない。
なのに、どうしてだろうか。
どんな想いよりも、彼に会いたいと願うのは。
これが、恋なのだろうか――――。
*****
「ん……」
目を覚ますと、視界に入る光が眩しくて瞬きを繰り返す。
光は日光ではなく、室内に備え付けられた電気のものだった。
風がなく、鼻を突く消毒液の香り、首から下を毛布が包んでいることからここが医務室であることを察する。
「っ……」
起き上がろと腰に力を軽く入れると、そこを中心に全身の筋肉が悲鳴を上げたように痛み出す。
「――――おっと、筋肉痛が酷いらしいから、今は無理して起きようとしないほうがいいぞ?」
「っ!?」
不意に聞こえた“彼の声”に、一瞬だけ呼吸を忘れたような停止感に陥る。
起き上がるのをやめ、首を回して声のする方向を向く。
人一人分ほどの距離に、パイプ椅子に座った彼/朝我 零はいた。
表情は穏やかで、ティア
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