暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
第椅子取話 弐
[3/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
精としての技術が封じられているため、実質ハンデを背負っていたものの、リーファはさらりと様子見よりガンガン攻めることを選択する。

「……私の技術はどれだけ、SAOの攻略組の人相手に使えるのかな」

 そうリーファとレコンに聞こえないように呟いたルクスの手には、黒と白の片手剣が二刀――かの《黒の剣士》と鏡合わせのような《二刀流》が装備されていた。

・チームC
リーファ
レコン
ルクス


「マサキさん、頑張りましょうね!」

「よっしゃマサキ、やってやろうぜ!」

「……ああ」

 2人して元気そうな性格のメンバーに囲まれ、マサキは少し眉をひそめながら答えた。シリカの肩に乗ったピナがマサキの肩に乗り、ペロペロと猫のように顔を舐める。

「ま、エミさんと組めなくて残念なのは分かるけどよー。……今日のところは、竜使いさんで我慢しようぜ?」

「あ! クラインさんそれは失礼です!」

 マサキの肩をバシバシ叩きながら、台詞の後半はマサキの耳元で呟いたものの、しっかりとその《竜使いさん》の耳には届いたようで、シリカは猛然と抗議する。

「いやぁ、でもやっぱり《モノクロームの天使》様に比べると、シリカじゃ色気がなぁ……」

「どっ、どこ見て言ってるんですか! セクハラですよセクハラ! ……うぅ」

 天使様――もといエミとある一部分を比べられ、シリカが反論こそするものの、すぐに現実を認めてうなだれていく。しかし飼い主の無念を受け取ったのか、ピナがマサキの肩から飛び立つと、その小さなくちばしでクラインへと襲いかかっていく。

「いてっ! 痛い気がする! ちょっやめ!」

 実際はHPが削られているわけでもなく、もちろんあの《ペイン・アブソーバー》が働いているわけでもないが、ピナが絶妙なパワーでクラインをつついていく。少しの間つついて満足したのか、ピナは近くにあった椅子へと降り立った。

「……おい、そろそろ――」

 いい加減にしろ、と続けようとしたマサキを遮って、その世界にある音声が流れだした。クイズ番組で回答者が答えを言う時のような、なんだか気の抜けたピンポーン、という音声の後に。

『チームD。シリカが高所エリアで1ポイント取得』

「えっ?」

「あっ?」

・チームD
マサキ
クライン
シリカ


『チームD。シリカが高所エリアで1ポイント取得』

 もちろん、そのメッセージは他のチームにも伝えられていた。むしろ、他のチームにも伝達するのが主目的か。

「シリカがポイント取ったってー!」

「ちょっと待って、まだ椅子が何個あるか……」

 ……砂浜エリアにいる三人のように、聞くか聞かないかはともかくとして、だ。ちなみに半分ほど砂浜に延々と続く
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ