5話 坐して待つ
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うのを待ってから襲う計画だったじゃないか!」
「……おい旦那、何を勘違いしてたか知らんけどよ」
ライダーは眉を顰めて、まるで笑えない道化師の芸に興醒めしたかのような表情で足許のマスターを見下ろした。
「まぁ他のサーヴァントがランサーの挑発に乗って出てくるのを期待していたが、一人釣れただろう?一人ずつ捜し出すよりも、この方法で纏めて相手をした方が手短でいいじゃないか。」
「……」
ウェイバーは返事を忘れ、自分と、この自称芸術家英霊との間に開いた認識の落差に呆然となる。
「まとめて……相手?」
「当たり前だろ。オイラの芸術をできるだけ世に示さなければなければいけないからな、一人も逃す気はねーよ、うん!」
つまり、このサーヴァントが言いたいことは、全てのサーヴァントを倒すのは自分と言いたいらしい。
そんな宣言にウェイバーは頭をガックリと下げ己がサーヴァントを改めて認識した。
「……マジかよ……」
「様子見もここまでだな。じゃあ行くとしますか、旦那」
言うが早いか、ライダーの号令と共にC2は動き出そうとしていた。
「ぼ、僕も行くのか??」
聖杯戦争でマスターが殺られた場合、サーヴァントは現界を保てなくなり、アーチャーでない限り消失してしまう。なので本来はマスターは遠くで見守るのがセオリーなのだが。
「来ないのなら、ここに残ってもいいぜ」
こんな場所に一人取り残されるのだけは勘弁なウェイバーに居られるはずかなかった。
「行きます!もうどうにでもなっちまえ!」
「流石はオイラの旦那だな。今日旦那には真の芸術とは何なのか見せてやるぜ、うん」
「さぁて行くぜッ!」
ライダーの呼びかけに、彼のC2宝具が呼応する。
○○○
薄暗い路地で二人は睨み合っていた。
青年と思しき男、吉良煌影は楽しさを隠しきれていない顔だが、鋭い眼光でしっかりと相手を見ていた。
入口付近には赤い外套を纏った男、弓兵、アーチャーは今、気絶している女子高生藤村大河を守るように前に立ち表情を変える事無く目の前の男を見る。
「……」
「…」
お互いに睨み合うだけで、どちらも一切口を開かない、手の内を探り合っているのか、それとも、相手の出方を待っているのか、二人の男は睨み合っていた。
「…」
「……ッ」
すると、流石に無言の間に耐えれなくなったのか吉良の方から口を開く。
「おいおいいきなり現れて、誰だよお前は?」
「そういう君は今、世間を騒がせている連続殺人犯で間違いないかね。」
吉良の隣に気を失っている少年がいる。こんな夜の日にしかも寂れた場所で男と一緒に居るのは、流石に怪しまれるな、と青年はばれ
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