5話 坐して待つ
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、なぜこの芸術家はこうもウェイバーの身の安全に無頓着なのか?
「お、降りる!いや、降ろせ!も、も、もう嫌!」
「まぁ待てよ。落ち着けって旦那。待ち遠しいのはわかるが……」
ライダーはそう鷹揚に答えるばかりで、ウェイバーの半泣きの顔を見ようともしない。そもそも両者の間には、''高い所は危険''という共通認識からして無いようだ。
「そんなに暇なら、周りの景色を眺めて気持ちを落ち着かせたらどうだ?いい景色だぜ、うん。」
それだけは御免だ、ウェイバーは景色など見る気などない、いや、ここは観ることが出来ないとと言ったほうが正しいか……落ちないようにしがみつくだけでも精一杯なのだ。今この場で下や外を観ようとするならば、確実に気を失う自信があった。
そんなウェイバーは必死に何か考えて恐怖を紛らはせようと、思考を張り巡らせていたが、──ふと考えてみると不思議なものだ、あの聖遺物でこんなサーヴァントが呼ばれるとは誰が予想しようか。
最初、ウェイバーはどんなサーヴァント出てくるかと内心は楽しみにしていたが、いざ蓋を開けてみれば出てきたのは赤い雲の模様が入った黒い外套の格好をしたただの奇妙な芸術家だったのだ。
だがクラスこそライダーでこんな性格であるが宝具もスキルも強力なものばかり。
当たりサーヴァントと呼んで差支えない結果だ。
しかし、ライダーには不明な点もある。まず、聖杯戦争で召喚されるサーヴァントは 過去 現在 未来からサーヴァントとして呼び出されるのだが、ライダーは 過去 現在 未来に当てはまらないサーヴァントだった。最初に召喚した時は容姿を見る限りでは、過去の時代の英霊かと思っていたが、ライダーのを話を聞く限りそれは違うようだ、ライダーは 忍び五大国 忍術と言った話を説明してもらったが、その説明を聞く限りだと、ライダーは 過去 現在 未来 の英霊ではなくこの世界とはまた違う異なる世界の英霊平行世界いわゆるパラレルワールドから来た英霊であるとウェイバーは結論をした。
「……やべえなぁ、うん。」
倉庫街での戦いを遠望していたライダーは、そう低い声で唸ってから立ち上がった。
「な、何がだよ?」
あの軽楽なサーヴァントが初めて見せる焦りの表情に不安を煽られたウェイバーは、C2に未だ慣れをみせず、しがみついた姿勢のままで質す。
「ランサーの野郎、宝具を使いやがったな、一気にケリをつける気か、うん。」
「いや、それって好都合なんじゃ……」
「──────何言ってんだ?」
ライダーは言っていることに理解ができなかったらしいライダーはそのまま言葉を繋いだ。
「出来る限り粘って集まった所まで様子を見たかったが、セイバーがランサーに殺られてからでは遅いな」
「お、お、遅いって──奴らが潰し合
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ