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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第1話 来訪
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・ゼルレッチ・シュバインオーグ》
・・・・・・・・・何か・・・気が削がれたな。
クク・・・たいしたじーさんだよ、全く。
「・・俺も、何時かまた会える日を・・・楽しみに待っておくぞ、じーさん?」
俺の脳内に、小憎らしく笑うじーさんの顔が浮かんでくる。
だが、以外に悪い気はしないかった。
――――さて、いーかげんこのままだと冷えるからな・・・『
浮遊
(
レビテーション
)
』!
呪文によって浮力を得た俺は、岸に向かって飛翔した。
そして数分程飛行した後、手近な岸に降り立つと、
「『
乾燥
(
ドライ
)
』」
今だにびしょ濡れな状態だった服を呪文で乾かした。
ちなみにこの呪文は俺の母親のオリジナルで、若い頃に何かとびしょ濡れになる時期があって、一々乾かすのが面倒で開発したらしい。
面倒の一言でこんな呪文を開発したっていうのが、あの母親らしいと言えばらしいが・・・
まぁ、今の状況にとっては非常に助かった訳だが・・・
・・・そー言えば・・あのじーさん、この世界の情報が入った宝石をくれたって言ってたな・・・
じーさんの言葉を思い出し、俺はおもむろにポケットに入っていた、不思議な光を放つ宝石を取り出す。
フ〜ン・・?
これがこの世界の情報入りの宝石・・か?
一見には鈍い輝きを放つ、只の赤い宝石にしか見えない。
しかし、言語関連を一々覚え直さなくていいというのは非常に助かる。
大体の構成を把握した俺は、宝石に魔力を流し込み体内へと吸収した。
情報量としたら結構なモノだったが、この世界についての情報は大体取り込む事が出来た。
「――さてと、情報の吸収も終わったし、そろそろ周辺を探索にでも行くか・・・ん?」
これは魔力反応?・・・魔道士が近くにいるの・・か?
・・・酷く弱っている様だな、今にも魔力反応が消えてしまいそうな位に衰弱している。
・・・・・・・・・・・・・・。
「見に行ってみるか・・・ここで気付いたのも何かの縁かもしれんしな。 『
翔封界
(
レイ・ウイング
)
』!」
翔封界
(
レイ・ウイング
)
によって浮力を得た俺は、僅かに感じられる魔力反応を頼りに現場に急行した。
そして、現場に到着した俺は――――――
紫色のローブを纏った女が、階段の手前で倒れているのを発見したのだった。
(???サイド)
・・う・・・・ん・・・?
私は目の前に光を感じ、ゆっくりと開いた。
赤い・・・?
開いた瞳に最初に写った物は、宵闇の中でも映える光沢のある赤い髪だった。
「・・・ん、目が覚めたか?」
そして、自
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