番外22話『乱入!』
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を熱く焦がしていく。
当然といえば当然の結果だ。
エネルはただの人間ではなく自然系の雷の悪魔の実の能力者。正確にはゴロゴロの実の能力者だ。単なる物理攻撃では彼に傷一つ負わせることは出来ない。
それでも、カマキリは槍による攻撃をやめない。
何度も槍を振るい、振るい、振るう。
その度に彼の体が火傷を増やしていく。それでもカマキリは腕を動かすことをやめない。
彼らの祖、大戦士カルガラの意思を継ぐために。
彼らの土地、アッパーヤードを自分たちの手に奪還するために。
彼らが子供のころから続いてきた闘争。それが目の前の敵の首をとることで終わる。そんな状況にあって諦められるはずがなかった。
「おおおお!」
また槍を振るう。
ただ負けられないという意思を込めて。
――ふむ、青海の男が随分と近づいて来ているな。どうやら本当に我らと同じくマントラを使えるらしい。
まるでカマキリの気迫すら児戯だといわんばかりの態度で、全く別の人間のことへと思いをはせる。
エネルはゴロゴロの実の能力の力も相まってマントラの範囲内では会話すらも自由に聞き取れる。その彼が自分を倒すと息巻いている小生意気な人間であるハントを放置していたのはもちろんハントの存在に脅威を感じていたから近寄りたくなかったとかいう理由などではなく、ただ単にわざわざ自身から構ってやるに値しないと踏んでいたからだ。
ただそれだけのことで、もしも遭遇し、挑んでくるのならばその場で裁きを下す。
エネルにとってはただその程度の存在。それが青海の男、ハント。
現在この場から動いていないのはカマキリに絶望を与えるため神の存在を知らしめるためで、5分間という時間をカマキリの好きにさせているに過ぎない。
――もしも間に合うというのなら……ふむ、ことのついでだ。青海の人間にも神の存在を教えてやろう。
「うおおおおああああああ!」
「……ああ、まだやっていたのか」
ふと、エネルの耳をつんざくほどの怒声が響いてエネルの思考を現実に広がっている世界へと向けさせた。声の主はもちろんカマキリだが、それすらもエネルからすればどうでもいいこと。
「すまんね、次の生贄を考えていた……苦しそうだな」
エネルの頭部にはカマキリの槍が見事に突き刺さっている。それでも平然と言葉を紡ぐエネルにカマキリが遂に漏らした。
「俺は…………お前に勝てない……のか」
心の敗北を。
「ああ、そうだとも……もうわかっただろう。俺は雷だ。どうあがけば人間が雷に勝てるというのだ」
自分に突き刺さった槍に軽い雷を流し、カマキリへと苦痛を与えながら彼は表情を変えずに淡々と呟く。
「人は古来より理解できぬ恐怖を全て神とお
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