第2巻
漆原家ガサ入れ×静乃奪還作戦
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・大方バカ理事長がイギリスに留学しろと言う家の決定なのだろう?安心しろ、外には蒼い翼警察部の者達がいる。やっと漆原家に強制捜査する事になった。漆原家の闇というのをな、祖父の代まではよかったがバカ理事長からの代は駒として使ってきたその報いを果たす時が来た。今から静乃奪還作戦と漆原家強制捜査の同時作戦を決行する。静乃もいつも通りにしておいてくれ。必ずお前を助ける!」
『分かったわ。待ってるわよ、我が君』
そう言ってから、ケータイをポケットの中に入れてから運転席に座った。サツキからはイギリス留学については、急なので驚いたが、マヤからは校長先生の確認のために電話していたが、理事長とサー・エドワードの所為だと確認した。理事長が校長先生に電話してきて、静乃を留学させると言ってきたのでこれは黒だ。日本支部と掛け合って籍を移す辞令も出たそうだ。
「まあこうなる事は予想していた事だ、それに漆原家当主からこうなる事を推測していたのか。いつでもガサ入れしてもいいとも言われている。イギリスには優秀な黒魔はいないから、たった三人で倒した弩級だからと、静乃を留学させる口実となった」
「なるほど、ですがこちらにはたくさんの証拠があります。今はまだ家に突入していないそうなので、諸葉様の突入指示でいつでも」
と言う事で漆原家に向かう俺らは、車を急発進させたのだった。もちろん俺は免許を持っているから問題ないし、やっと漆原家の闇を解放出来るのはやれやれだ。一方静乃は浴室から出てから、漆原家の鎖から解放される喜びを持ったが兄に悟られないようにした。ここは静乃にとっては窮屈な場所であり、漆原家当主である祖父は将来大物になると言ってくれたが他の姉妹達には人形みたいで気持ち悪いと言われたからだ。周囲にいる少年少女には、当然のように壁を作ったが亜鐘学園で諸葉と出会ってからの静乃はまるで別人のように感情が出やすくなった。
『どうして・・・・どうして私がイギリスに何か行かなくてはいけないの!』
最初は大反対のような勢いで断ったのだが、生まれて初めて兄に漆原家の決定に逆らった。兄は大して動じる事なく。
『お前が大人しくイギリスに行ってくれれば、私も灰村君を強引にランクSにする計画は諦めるが、さて・・・・お前の好きな方を選びなさい』
公正そうに取引を持ちかけて、何もかも見透かすような目をして、じっと静乃の返事を待った。これは最早脅迫まがいな事で、静乃個人ではどうにも出来ない。今回ばかりは多少の抵抗したかもしれないが、過去にあった漆原家の鎖のお陰で一個上の兄が反旗をしてからどうなったかは知っている静乃である。兄は目的のためならば手段を選ばない卑怯者であり、硬軟を使い分けるという意味でもある。諸葉を取り入れようとした時は、静乃を使って懐柔させようとしたし、静乃を留
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