18話
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す。
「っ!? イッセー君! 私を助けて!」
両腕を失って片耳を切り落とされ……己の帰る場所を失ってまで、尚生き残ろうと一誠に縋り付く。
「……部長、もう限界です。……頼みます」
己の初恋への別れ……初恋は実らない物らしいが……一応、それが実った身の上として最悪の初恋を体験した一誠へと同情の念を持たずにはいられない。
「私の可愛い下僕に言い寄るな! 消し飛べ!」
その宣言と共にリアスの滅びの魔力によって文字通り、消し飛んでいった。
「……グッバイ、オレの初恋」
これ以上は此処に居る理由は無いと四季は詩乃を背負う。……戦闘中だった為に預けていたが、彼女を背負う役割は心から信頼している兄貴分と言えど譲る事はできない。
「う、うぅ……」
「っ!? 気が付いたのか?」
「し、四季……?」
「ああ」
覚醒した意識の中で、彼女はゆっくりと何が有ったのかを自覚していく……。
「四季、私……」
「お前を捕まえた堕天使は全員始末した。付け加えると、一部の独断……取り合えず暫くは安心だろうな」
「そう、なんだ……」
声からも悩みがあるのが分かる声……。
「四季……ごめん、私のせいで……」
「悪いのは堕天使……詩乃は何も悪くないさ」
寧ろ、僅からながら彼女にそんな事を考えさせたのだから、怒りも湧くが、相手は既に消し飛んでいる。
「オレは何も強制しない。逃げたいなら目を閉じて耳を塞いで居ればいい……全部オレが焼き尽くす」
そんな物は彼女自身望んでいない選択肢だろう。だが、それを望んでいるのならそうするだけだ。
「強くなりたいならオレが幾らでも力になる」
それを望むなら手を引いて行く。彼女が歩きたい場所が己の後ろでも隣でも……それを望んでいるのなら幾らでも力になるだけ。
「だから、自分を責めないでくれよ、詩乃」
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