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美術部所属の天才は一人部屋の奥
目が覚めると
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ないかな?俺は、そう思うんだ。それに絵は、感情が出やすいからな?」

先輩の言葉で俺の中の何か分厚い殻みたいなものが少し破けた。

「さ、ゆっくりしよう?せっかくの休みなんだしね!」

「はい。」





夢中になって絵を描いていたら夕方になってしまった。

「そろそろ片付けようか。」

「はい。」

絵は、まだ途中だったけどまた今度にしよう。また次これたら。

「色彩、俺の家…あー実家のほうね。今日そこに泊まろう。」

「あ、ありがとうございます。」

今から電車で帰ると遅くなるので、たくま先輩の実家に泊めてもらう事に なった。実家は、結構近く、ここから歩いて十分程度のところに建っていた。…なんか先輩の家が羨ましくなった。建物がびっちり建っていなくて見えるのは、綺麗な自然あふれる景色。しかも家は、山のちょっと手前に建っているので海と、山両方が一緒に見れる。…贅沢すぎる…!!
ここで絵が描ければなぁ。

「ただいま〜」

「たくま、お帰り。あら?そっちの子がたくまの後輩さん?」

「あ、えと、色彩です。お世話になります。」

「色彩君…もしかしてたくまがいつも話していた子じゃない?」

「そうだよ、母さん。」

「たくまの方がきっとお世話になってるかもね。」

「 なんだよそれ…あ!色彩、おじいちゃんのとこに行こう!母さん、おじいちゃんいる?」

「二階にいるわよ。」

「わかった。」

二階へと続く低い階段をのぼるとすぐ目の前にドアがあった。どうやらそこがおじいさんの部屋らしい。ドアが開くとおじいさんが窓の近くに座っていた。

「おじいちゃん、後輩連れてきたよ。前おじいちゃんに話した子。」

「ん?おお、たくま。そうかそうか。」

「はじめまして、色彩です。」

「?お前さんが色彩君かぁ!おお、会いたかったぞ!」

「おじいちゃんは、色彩のファンなんだよ。前に色彩の絵を見せた事があってね。…ちなみになんだけど、おじいちゃんは、日本の画家の中でかなり有名人なんだ。」

そんな凄すぎる人にファンになってもらえたのか…!!なんだか不思議で仕方ない。というかありがたすぎる。俺には、もったいない。

「お前さんの絵は、どれもこれも素晴らしい。このまま頑張るんだぞ?」

「ありがとうございます。」

「だが何か悩んでいるようじゃのぅ。」

「…!」

「おじいちゃん!!」

「いいからたくま。色彩君、よく聞くんじゃ、たくまもな、誰だって失敗は、するし挫折もする。特に画家は、あーだこーだ言われる。けど、そこでくじけたらおしまいじゃ。だからもし、そういうことがあったら休め。休んで切り替えるんだ。好きな事をしろ。外に行くもよ
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