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無欠の刃
下忍編
新術
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ごとに大きくなっていく。それだけである。
 それ故に、総量が大きくなった方が良いのでは? と、サスケが言ったことは最もと思えるが、しかし、違う。
 この五行の術の何が最大の弱点かと問えば、それは『術を使用するときに、体内にあるすべてのチャクラが消費される』ということである。
 例えば、体内に存在するチャクラの総量が、サスケが100、カトナが2だったとする。五行の術を使えば、累乗されて返ってくるチャクラは、サスケが10000、カトナが4である。
 つまり、サスケは9900も一気に体に返ってくるのだ。そこから何かしらの大技を使ったとして、今度は1000000として返ってくる。消費量が大きすぎるので、返ってくる供給量もまた大きく、結果、体がもっていられないのである。
 それに反してカトナは2しか返ってこない。2ならば、まだ消費できる量である。更に重ねられても8、16、32とまだ余裕があるのである。
 しかも、カトナの周りにはチャクラを多用するものが多い。
 たとえば、カトナの刀。
 刃にチャクラを込めることで、相手のチャクラを奪う封印式が刻まれたそれは、チャクラを込めた分の二倍、相手のチャクラを奪いとるのである。
 たとえば、カトナの赤い鞘。
 こめられたチャクラの分、相手の生命エネルギーを奪うことができる。
 たとえば、カトナの体に存在する封印式、変化の術、逸脱の術。
 重ね掛けられたそれは、カトナのチャクラ量を圧倒的に少なくしている。
 そのため、カトナは『五行の術』を10分も使えるのである。

 サスケだったら2秒で体の内側から破裂するだろうし、九尾ほどの存在ならば、多分時間が過ぎたという自覚がないままに、半径10KMを巻き込んだ大爆発を引き起こすだろう。
 カトナの場合、20分目で体が爆発すると考えると、その差は一目瞭然である。
 しかし、それをどう説明していいかわからず、うーうーと言葉にならない声でうなっているカトナの頭を撫で、サスケは言葉を返す。

 「まぁ、どれにしてもお前以外には使えないだろう。五つの性質を同時に扱いながら、チャクラの量を均等かつ場所を決めてまで扱えるやつは、お前以外にはいねぇよ」

 実際、カトナもある程度の集中できる環境が無いと、ほとんど使えないだろう。
 発動するまでの三分間、五つの性質を五つ場所にここで集中させるというのは、難しいどころの話ではないし、しかもチャクラの量が均等であることを常に意識しておかないといけないのだ。
 精神的余裕、肉体的余裕がない限り、あまり使う機会がないだろう。
 一応、誰かにコピーされる可能性も考えて、サスケの写輪眼で観察してもらっていたが、サスケもお手上げだというなら安心だ。
 そう思って、安心したカトナはサスケの手を引っ張る。

「サスケ、
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