4話 孤独な行動 孤独な数字
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であるライダーが、戦術的にはどのクラスのサーヴァントにあったても、ある程度、闘うことができるくらいの戦力はウェイバーも認識していた。
そうなるとむしろ脅威になるのは、奇策を用いてこちらの足許を掬おうと企むような敵である。
アサシンはその代表格と言えた。得体の知れなさで言えばキャスターのサーヴァントも厄介だが、姿も見せずに忍び寄ってくるアサシンこそが、当面の直接的な脅威であったのだ。
セイバー、ランサー、アーチャーの三大騎士クラス、そして暴れるだけが能のバーサーカーは、まったく恐れるに足らない。
「──で、旦那は何か情報は掴めたかい?」
テレビを消し、座禅を組みながら、不意打ちのように唐突にライダーがウェイバーに問いかける。
「……え?」
「だから、敵の情報だよ。そこまで使い魔を使って大分、廻ったんだろう?」
「そ、そんなん、まだ聖杯戦争は始まったばかりで他の奴等に動きがあるわけないだろう。」
「駄目だな〜旦那。やっぱ素人は駄目だな、うん。」
さも呆れた風な声に、ウェイバーはいきなりの駄目だし大声を出し反論しようとするが──
「旦那、今日は何を調べてたんだ?」
「な、なんだよいきなり……そりゃ何を調べたかっていえば、最初は御三家の偵察に決まってんだろ。お前がゴロゴロとテレ──
「それが駄目なんだな〜旦那」
ライダーの喝にウェイバーは口ごもった。またしても駄目だし。これで自分のサーヴァントに駄目だしされたのはこれが二度目だ。彼自身、自分の案を非難されるのは、彼の一番嫌いなことなのだ。
ウェイバーは怒りのあまり呼吸さえままならず、ウェイバーはパクパクと口を開閉する。
そんなマスターの動転ぶりにも構わず、ライダーは深々と盛大に溜息をついた。
「………じゃあ旦那、質問を変える。旦那がもし御三家の一人だと仮定するぜ。聖杯戦争は始まってまだ序盤、まず旦那ならどうするんだ?」
いきなり話を変えてきたライダーの意図が全くもって理解できないウェイバーだったが、質問に答えることにした。
「そりゃ……まずは他の陣営にはもう場所がバレてるからな〜使い魔も家の周りにたくさん居ることだし………」
ウェイバーは半ば独り言のように言い、ようやくライダーの言いたいことが判明した。
「ようやく解ったかい?旦那。つまり意味が無いんだよ御三家の偵察なんて。自分の周りに使い魔が居ることは御三家の連中は百も承知。そんな連中が聖杯戦争の序盤にそうそう大きい行動に出るのか?」
「……ッ」
ウェイバーは言い返せなかった。ライダーの指摘は正論だ。家でテレビや作品のことで明け暮れてるようなサーヴァントに言われたくはなかったが、確かに御三家は自分達が偵察されてるのは知ってるのは当たり前だ。情報の有無で聖
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