17話
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
面に寝かせているカツキング。
そのレイナーレの頭を四季はサッカーボールの様に蹴り飛ばす。
「た……助け……て……」
「助ける? 何の冗談だ、テメェ?」
震えながら助けを懇願するレイナーレの言葉をその一言で斬り捨てる。
「わ……私を殺したらアザゼル様が黙っていないわよ、私は……」
必死で語られる苦し紛れの嘘……。その一言はレイナーレ自身と言うよりも、堕天使にとって最悪の一言になってしまった。
「へぇ、奴の命令で動いたか?」
「そ、そうよ……私はアザゼル様の命……ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
言葉を言い切る前に四季の刃がレイナーレの耳を切り落とす。同時に焼ききった事で出血こそ無いが、二つの激痛に悲鳴を上げる。
「上等だ……テメェを始末したら、アザゼルも殺す!」
「ああ、コイツが勝手に動いてるだけなら、こいつだけで良かったけどなぁ……。まさか本当に騙してくれたとはな……あの野郎」
「ひぃ、ち……違……」
淡々と言い切る四季と、騙されたと誤解した怒りで抑えていた力が僅かながら解放されるカツキング。最悪の事態に陥った事を理解してしまった。己の嘘のせいで目の前の化け物の矛先がアザゼルにさえ向いてしまったことに。
カツキングにしてみても流石に部下の勝手な行動でアザゼル達が及ばないように、四季にオラクルの様な事をさせたくなかった。だが、アザゼルの命令で動いたのならば話は別だ。……完全にカツキングの貌に泥を塗ったことになる。
「そうと決まれば、こんな雑魚に時間をかけてる暇はねぇぞ、四季!」
「ああ、先にグレゴリに行ってる二人にアザゼルを逃がさない様に頼まないと」
「なっ!?」
既にグレゴリへの襲撃も平行して起している事に驚愕の声を上げるレイナーレ。
「「舐めた真似しやがって……」」
「おーい、その二人から連絡有ったけど……違うみてぇだぞ」
一人蚊帳の外にいたクロスファイヤ……彼自身も頭に来ていたが、寧ろ四季とカツキングの怒りを見ていて少し冷めていた所にブルースを通じて件のアザゼルから連絡が入った。
今回の一件はレイナーレとその部下の堕天使三人……そのうち二人は既に四季とカツキングが倒している。
急いでグレゴリの本部へと帰還したその三人目のレイナーレの部下の証言によって明らかになり、レイナーレと二人の部下の追放処分が決まったそうだ。
「こいつを切り捨てて責任逃れって可能性は?」
「無さそうだぜ、あの様子だと」
レイナーレも首を縦に振っている。
「……要するに、苦し紛れの嘘だったわけだな……」
四季の腕の炎の蛇腹剣を彼はレイナーレへと突きつけ、
「これ以上、このドブスに付き合ってるのもバカらし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ