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世にも不幸な物語
第九章『過去的な位置』
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。と輝は思った。
「所で、あの二人もお前の連れか?」
「はいそうです」
「ならどうにかしてくれよ。あんな辛気臭い顔でいられると酒が不味くなる」
 霊夢同様酷いことをさらりと言う。
「無理ですよ。今さっきまで俺が元気付けようとしましたが、美鈴だの咲夜だのが来ていないから元気がでないそうです」
「めいりん?さくや?誰だそりゃ」
「え?」
 輝は魔理沙の返事に驚いた。風や零の話を聞いた限りでは魔理沙と咲夜たちとは面識があるはずなのに、魔理沙の反応を見ると聞いた事ないと言わんばかりの反応だ。
(ちょっと待てよ。異変が起きると東方のキャラクターが増えていっているんだよな。魔理沙さんの様子をみると紅魔館変だったかな?がまだ起きていないのか?)
 確信を得るために魔理沙に聞くことにした。直接紅魔館変の事を聞くのではなくそれに近いことを聞く。もし輝の仮説が正しければ、今輝たちは幻想郷の過去的な時代にいることになる。謝ってこれから起きることを言ってしまえば東方の正しい物語(未来)が変わってしまう恐れがある。
「魔理沙さん、聞きたいことがあるんですが」
「ん?なんだ」
「ここ最近、変なこと起きていませんか?」
「変なこと?あ、魔法の森で変な茸を見つけたぜ」
「茸はどうでもいいですよ。(少し気になるが)」
「茸以外で変なこと・・・・・・。輝たちが来たこと」
「(変な事に含まれているのか)他には無いですか?例えば幻想郷全体にとか」
「幻想郷全体?今まで起きたこともないぜ」
 確信を得た。今輝たちがいる時代は一番初めの異変が起きる前の幻想郷だ。だから魔理沙は咲夜と美鈴の名前を知らない訳だ。
「こんな事を聞いてどうしたんだ」
「いえ、妖怪とかいる世界だから変なことが一つや二つ起きていないかな〜と思っただけです」
「そっか。外の世界には妖怪はいないからな」
「羨ましい限りです」
「羨ましい?」
「俺、妖怪好きなんですよ。だから初めて妖怪を見たとき興奮しました」
「妖怪が好きって、輝は変わっているな」
「よく言われます」
 取り敢えずあの二人に元気づける情報を手に入れた。早く教えないと霊夢がなんか言ってきそうだ。
「輝!なに魔理沙と話してんの。早くあの二人を何とかしなさいよ」
 噂をすればなんとやら。痺れを切らした霊夢が輝に文句をしに来た。
「あ、霊夢さん」
「よっ」
「魔理沙なに輝の邪魔をしてのよ」
「邪魔はしていないぜ。話しているだけだ」
「まったく・・・。輝もなにのんきに話してんのよ」
「大丈夫ですよ。いい情報が入ったんで今から今からあの落ち込んでいるバカどもに教えに行くところです」
「ならいいけど」
 霊夢は若干疑うような顔をしていたが納得してくれたようだ。どれだけあの二人に嫌気を刺していたのだろう。

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