第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
木ノ葉崩し
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囲はあくまで里以内であり、里の外部にあった大蛇丸のアジトに待機していた蓮助と弦月の情報を探ることは出来なかったのである。
「テンテンちゃん、一つお願い」
四人の音の衣服を纏った者たちが集結しているのは本来第三試験本選にしようするはずだった場所の観客席の屋根。大蛇丸に誘き寄せられた三代目があそこへ向かっている。数人の上忍が近づいていったが、それを稲妻が振り払った。雷遁だろうか。
「三代目がいない今、一番の権力を持っているのはご意見番とダンゾウさま、そして私だ。今から君の同期を探し出してくれる? シカマルくんとサクラちゃん、シノくんでスリーマンセル、いのちゃんとキバくん、チョウジくんでスリーマンセル。壁の情報によると、木ノ葉病院にいるよ。彼らにスリーマンセルを組むよう指示したら、森へ。壁の情報によるとネジくんとナルトくんが森にいるそうだから二人を探し出して。で、この三つの巻物は任務の内容ね。サスケくんとはじめくんは私の探知範囲外にいるし、マナちゃんとヒナタちゃんは病み上がりだから休ませとくことにする。さあ、任せたよ!」
「はい。……でも、ユナトさんは?」
「私は、大丈夫」
ユナトはにっこりと笑い、テンテンが部屋を飛び出していくのを見届けた。今一度、窓の外に視線を向ける。
「……まさか鬼灯弦月と、千手蓮助がここにいるとはね……!」
+
「うぉおおっ!」
三代目の下へ早く駆けつけねば。焦っていながらも、自来也と綱手が押していた。長い間戦線離脱していた綱手は動きがぎこちなかったが、自来也は流石腐っても鯛、太っても猫、エロくても三忍というべきか、その実力は圧倒的なものであった。蓮助がかなりの量のチャクラで維持している厄介な土遁の壁がなければ、とっくに突破していたはずだ。
「ぐあ……っ!」
クナイが蓮助の腹を貫く。両手で自来也の腕を掴んだまま苦痛に唇を噛み締める蓮助に、一瞬自来也はやったか、と思った。
「火遁・絵筆菊!」
その両手が燃え上がり、自来也の腕にも燃え移る。慌てて手を引き抜いて鎮火し、自来也はクナイを引き抜き、投げ捨てたばかりの蓮助に更なる一撃を与えた。先ほどからかなりの攻撃が急所に当たっている。そろそろ限界のはずだ、と綱手は目を細めた。
しかしその次に蓮助の取った行動は、あまりにも綱手と自来也の予想を超していた。
「陰封印・解! 創造再生……!」
彼が地面に落とした額宛ての下に浮かぶ紋様。己の額と全く同じ紋様を持つ青年の姿に綱手は絶句する。菱型の周りに刻まれた傷跡もまたおぞましい。
「昔、妖に恋をした千手分家の娘がいた――その娘の子供が俺だ。貴女のお相手が出来て光栄です、綱手さま!」
蓮助の笑顔が自らの弟の笑顔と重なり合うのに、綱手は寒気
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