第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
木ノ葉崩し
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病田カイナにミソラである。ナルトに警戒を促しつつ、ネジは顔を顰めた。
この禍々しいチャクラのオーラ。
間違いない、彼らはサスケと同じ呪印を有している。
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朽葉色の髪を風に揺らして、男は一歩近づいた。
目の前にいるのは騒ぎを聞きつけてやってきた自来也と綱手だ。自分が相手するには余りに強すぎるが、余り長い間足止めする必要はないと大蛇丸は言っていた。音の四人衆が結界を張って、大蛇丸と三代目火影ヒルゼンを二人きりにするだけの時間があれば充分だと。
その時がきたら見張りを担当するカイが雷鳴を合図に報せてくるはずで、それさえ知れば蓮助はすぐさま撤退し、次の仕事にかかることになっている。その後の自来也と綱手の足止めはカブトと弦月が担当することになっているのだ。
ヒルゼンをおびき出すのには一先ず成功したらしい。いや、大蛇が里の壁を打ち壊して暴れだしたら飛び出てくるのは正常な反応というべきか。寧ろしない方が相手が本当に火影の器かどうかを疑うことになるだろう。
「お前は……!?」
「いずれ蘇る鬼の国妖隠れの里の蓮助、そう覚えていてくだされば光栄だ、伝説の三忍の二人よ」
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「驚きましたね……まさか霧の忍刀七人衆に受け継がれてきた忍刀の製作者である鬼灯弦月さん、貴女と対峙することになるとは。あの二人はお元気ですか?」
「ふん……アタイだって想像してなかったさ、あんたら同胞殺しコンビと戦うことになんてねえ。水月と満月はどうだろうなあ。少なくともアタイは八十六歳の今も元気さ」
長い白髪の女が大刀に凭れ掛かるようにして立っていた。イタチと鬼鮫の周囲には全く同じ形状をした刀がくるくると回転している。鬼灯弦月――霧隠れに於ける忍刀七人衆に受け継がれてきた忍刀の製作者だ。つまり、鬼鮫が所持している大刀「鮫肌」の造り主でもある。
霧隠れは他所と比べて、比較的妖の血が濃い一族が多い。ギザギザした歯やら、鬼鮫の人間離れした外観もその血によるし、鬼灯一族もかつてはそうであった。というのも、妖の血で常人以上の寿命や能力を持っていたのは弦月限りで、それ以降は比較的人間に近しくなっている。
鬼鮫が何回かあったことのある弦月の曾孫の水月や満月なんかはもうほぼ人間と変わらなくなっていた――水の中でも呼吸が出来るということや、水に溶け込む能力も「水化の術」として残留していたようではあるが。
「鬼鮫。あの回転する刀の群れ……全く同じ質、同じ量のチャクラを持ち合わせている。影分身にも似ているが、チャクラ量の増減は見られない。どうやら上に貼られた札が影響を齎しているようだな」
「……厄介ですねえ。あの人、霧隠れの七つの忍刀の製作者であるだけに鬱陶しい忍具攻撃が得意なんですよ」
鮫肌を構えなおしながら鬼鮫は呟き、そして言
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