ハロウィーン
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ものであり、誇りでもある。それを穢されるということは想像を絶するほどであるのだ。
「まあ貴様がこれからどうしようと、私の知ったことではないがな」
呆然としたままのマルフォイを捨て置いて、ジークは談話室を後にする。
(まあ奴は運が良い。ルーチェさんに育てられたからか、歴代のエシャロット家当主と比べるとクレスは大分穏健派の部類だ。……もし過激派なら問答無用で八つ裂きにされていただろうな)
「あの犬は何かを守っている。たぶん僕はその守られてるものを知ってる。多分僕の誕生日の日にハグリッドがグリンゴッツから持ち出した包みだ」
「きっとものすごく大切か、ものすごく危険なものだな」
「その両方かもな。まあ放置しておくのが賢明じゃね?」
クレス達はケルベロスが守っている物について議論していた。しかし引き出してきたという謎の包みについては、五センチぐらいの長さのものだろうということしかヒントがないので、三人はそれ以上なんの推測もできなかった。
あの日からハーマイオニーはクレス達と口も利かなかったが、三人ともハーマイオニーのお節介に辟易していたので、むしろ三人ともそのことを喜んでいた。
決闘騒動から一週間後、いつものようにふくろうが群れをなして大広間に飛んできた。
その中で6羽のふくろうが細長い包みをくわえて飛んでいるのを見つけ、みんなは興味津々でそれを見上げた。
すると、そのふくろうはハリーの前にその包みを落としたので、ハリーは驚きを隠せなかった。そのふくろう達が飛び去る直前に手紙を落としたので、ハリーは急いで手紙の封の開けた。
『包みをここで開けないように。
中身は新品のニンバス2000です。
あなたが箒を持ったとわかると、みんなが欲しがるので、気づかれないように。
今夜七時、クィディッチ競技場でウッドが待っています。最初の練習です。
M・マクゴナガル教授』
二人に手紙を手渡しながら、ハリーは喜びを隠しきれなかった。
「ニンバス2000だって! 僕触ったことさえないよ」
ロンは羨ましそうにうなった。
1時間目が始まる前にその箒を見ようと朝食も食べ切らずに2人は急いで大広間を出たが、興味無かったクレスは
しっかり朝食を摂取した後大広間を出た。
玄関ホールまで来るとマルフォイが怒りと当惑の混じった顔で立っていたが、クレスを見た途端真剣な顔つきになり、クラッブとゴイルを退出させた。
「俺に何か用か?」
「…………すまない」
「あ?」
やや面倒くさそうにクレスは聞くが、マルフォイの謝罪に思わず片眉をつり上げる。
「僕は知らず知らずの内に君の誇りを侮辱していたようだ……本当にすまなかった」
「……!」
そう言ってマルフォ
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