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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
彼等の戦いのはて
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ところだが、恐らく一つあれば十分だろう。

「これで全部かい。決めるなら、もう変更は出来ないよ。それと、力には制限をつけるものもあるけど構わないかい?」

「構わない」

しかし分からんな。何故、これほどの力を与えてまで、別世界に行かせるのだろうか?

「じゃあ力は、君があっちに着き次第に僕が与えるから。それじゃ、死亡フラグ大量の世界へ行ってらっしゃい」

管理者がそう言った瞬間、また目が霞んできた。 ……やはり何か裏があるなこの男、警戒は常にしておくことにしよう。

そして見せてもらうぞ。第四次の戦いで、何が残ったのかをな。 ……しまった! 俺のことが何で分かったのか聞くの忘れていた。





青年がいなくなった空間に一人、管理者は青年の立っていた場所を見続けている。顔は笑顔だが、その笑顔は普通の青年がするような笑顔ではなく、何処か新しい玩具を手に入れた子供のような笑顔だ。

「フフフ、精々足掻いてくれよ。その為に、力を渡したんだからさ」

管理者は、近くの椅子に座るとそう呟いた。しかし、顔は先程の笑顔から無表情な薄ら笑いになっている。

「さて、まあ恐らく今回で最後になるだろう。だが、今回のあれは非常に期待出来る人材だ」

管理者は、手元に紙のような物を出現させ紙に目を通し始める。そして、紙に書かれている内容を確認し終わると、また先程のような笑顔を浮かべ始めた。

「既に人間離れした能力を、長年の戦闘で複数手に入れたか。上出来だ、それでこそ面白味がある。しかし、与えた力も含めて彼は何処まで戦えるかな?」

紙を手元から消すと、管理者は再度青年に与えた力を一から思い出してみる。

デビルブリンガー 閻魔刀 デビルトリガー サスケの忍術と体術 写輪眼にそれに宿る力 飛天御剣流 武器や盾などを作り出す創造 月歩 そして最後にかなり特殊な小刀。

随分と青年は欲張ったようだが、最もチートになろうとする輩よりは、大分ましだと言えるのかもしれない。

不死身にしろや、魔力無限でサーヴァントにしろや、全ての世界の技を無限に使用可能にしろ。と闇雲に何も考えず、チートになろうとする輩が数多くいるが、青年は不足の事態も想定して選んでいたように思える。

「小刀の使い道は何かな? 聖杯かそれとも……」

管理者はそう呟くと、目を瞑り小声で何かを呟き始める。数秒後目を開き再度薄ら笑いを浮かべる。

「さて、これで彼は彼方の世界についても大丈夫だ。最も、まともな状態ではないけど」

管理者は椅子から立ち上げると、何処かへと姿を消した。
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